EUREKA GLOBAL SOLUTIONS 国際ビジネスアドバイサーEUREKA GLOBAL SOLUTIONS 国際ビジネスアドバイサー

EUREKA GLOBAL SOLUTIONS 国際ビジネスアドバイサー
International Business Advisory Services

FDA関連ニュース

2018年12月13日

2018年度のFDAによる食品施設検査の結果

FDAによる2018年度(2017年10月1日から2018年9月30日まで)の検査結果は以下の通りです。


規制番号 内容 説明 頻度
21 CFR
1.502(a)
FSVP FSVPが作成されていない。 278
21 CFR
123.11(b)
衛生監視 最新の適正製造基準への適合を保証するのに十分な頻度で衛生条件および慣例を監視していない。例えば氷を製造するために使用される水を含む、食品または食品に接触する水の安全性や食品に接触する機材の清潔さ、手洗い、手の消毒、トイレ設備の維持、食品包装材の汚染混入防止。毒性のある化学物質物の適切な表示、保管や使用、従業員の健康状態の管理、害虫の排除等。 188
21 CFR
117.35(c)
効果的な有害生物排除の欠如 加工区域から害虫を除外する、または害虫による敷地内の食品の汚染から保護するための効果的な対策が講じられていない。 183
21 CFR
117.80(c)
製造、プロセス、パッキング、保存のコントロール 生産の手順がいかなる汚染源からの汚染の原因にならない事を確実にするために、すべての妥当な予防策がとられているとは言えない。 175
21 CFR
117.35(a)
施設/衛生 建物、備品、その他の物理的設備が衛生的な状態に維持できていない。 167
21 CFR
117.10
従業員 人事慣行に関連した合理的な措置および予防措置を講じているとは言えない。 162
21 CFR
117.40
機器や道具 - デザインやメンテナンス アレルゲン交差や汚染から保護するために、機器や器具は適切に清浄またはメンテナンスされるように設計および構築されているとは言えない。 158
21 CFR
117.37
衛生的な施設とそのコントロール 施設に十分な衛生的設備と保存施設があるとは言えない。 143
21 CFR
117.20(b)
施設建設上のデザイン 施設がメンテナンスや衛生管理を容易に行えるように設
計、建設されたものとは言えない。
140
21 CFR
123.6(b)
HACCP計画の導入 HACCP計画にリストされているモニタリング、記録管理、検証の手続きが導入されていない。 136

詳細は以下のリンクをご参照。
https://www.fda.gov/ICECI/Inspections/ucm250720.htm

2018年12月7日

FDA、アボガド及び唐辛子のサンプリング結果に関する報告書を公表

news FDAは、各商品にどれだけの頻度で有害なバクテリアが見つかるかを判断するために、新鮮なアボカドと唐辛子をサンプリングした2つの報告書を発表しました。これらのサンプリング調査は、食品の安全性を確保し、汚染された製品が消費者に届くのを防ぐためのFDAによる継続的な取り組みの一つです。

2014年、FDAはサルモネラ菌、リステリア菌、大腸菌(E.coli)のような一般的な環境病原菌が食品中にどれほど頻繁に含まれているかについて知り、食品中の微生物汚染を減らすための方法をFDAが特定することを目的に、新しいサンプリングプログラムを導入しました。このプログラムに関する追加情報は、FDA食品安全・応用栄養センター(CFSAN)のディレクターであるSusan MayneとCFSANのコンプライアンスオフィスのディレクターであるWilliam Correllによる「FDA Voices」ブログで説明されています。

唐辛子サンプリングの研究については、FDAはサルモネラ菌、大腸菌O157:H7、およびその他の種類の志賀毒素産生大腸菌(STEC)について、国内および輸入唐辛子サンプルを収集、検査、および分析しました。検査した1,615の唐辛子サンプルのうち、46(2.85%)がサルモネラ菌陽性であり、1個はSTEC陽性でしたが、そのSTEC株は重症疾患を引き起こさないことが明らかになりました。

丸ごとの新鮮なアボカドサンプリングの研究については、FDAは、サルモネラ菌およびリステリア菌について、1,615の国内および輸入アボカドサンプルを収集、検査、および分析した結果1,615のサンプルのうち、12(0.74%)がサルモネラ菌陽性でした。 リステリア菌検査に関しては、FDAは主にアボカド果肉サンプル(果肉が人の食する部分)、および果皮のサンプルを検査しました。1,254のアボカド果肉サンプルのうち、3(1%よりはるかに少ない)がリステリア菌陽性だったのに対し、361のアボカド果皮サンプルのうち、64(17.73%)がリステリア菌陽性という結果になりました。FoodSafety.govは消費者に対して、切る前や食べる前にすべての農産物を洗うことを勧めています。

FDAが国内製品に唐辛子またはアボカドの陽性サンプルを発見した場合、FDAは指示通りリコールを実施するために責任を有する会社と協力し、良好な農作業および適正製造基準に準拠していることを確認するため、引き続き生産者および梱包業者を検査しました。FDAが輸入製品に唐辛子またはアボカドの陽性サンプルを発見した場合、FDAは陽性に関連する全製品の入国を拒否し、追加の製品が米国に入らないように企業に輸入警告(Import Alert)を発行しました。
FDAのサンプリングプログラムに関する追加情報や、丸ごとの新鮮なアボカドと唐辛子の報告を読むには、「微生物学的監視サンプリング」をご覧ください。

唐辛子とアボカドのサンプリング報告書に加えて、FDAは新鮮なハーブ、グアカモーレと加工アボカドに関する継続中のサンプリング研究に関する四半期ごとの更新を掲載しました。

2018年10月1日時点で、FDAはこれらの製品に関連する潜在的な病原菌の継続的なモニタリングの一環として683の新鮮なハーブサンプル(国内407、輸入276)および474の加工アボカドまたはグアカモーレサンプル(国内386、輸入88)を検査しました。新鮮なハーブサンプルのうち、9はサルモネラ菌陽性(国内4、輸入5)、 6はSTEC陽性(国内2、輸入4)と判定されましたが、さらなる特性評価により、そのSTECは重症疾患を引き起こすものではない事がわかりました。そして4はサイクロスポラ陽性(国内2、輸入2)と判定されました。 FDAが検査した新鮮なハーブサンプルのいずれにおいてもO157は検出されませんでした。加工アボカドまたはグアカモーレサンプルのうち、11はリステリア菌陽性(国内9、輸入2)と判定されました。加工アボカドまたはグアカモーレのいずれのサンプルにおいてもサルモネラ菌は検出されませんでした。

詳細は以下のリンクをご参照ください。
Microbiological Surveillance Sampling: FY16–17 Hot Peppers
Microbiological Surveillance Sampling: FY14-16 Whole Fresh Avocados

2018年11月19日

オリーブ油、ひまわり油、キャノーラ油などの食用油中のオレイン酸に関する健康強調表示について

news 米国食品医薬品局(FDA)は、オリーブ油、ひまわり油、キャノーラ油などの食用油でオレイン酸を摂取することにより、冠状動脈性心疾患のリスクを低減させるかもしれないという、限定的健康強調表示を裏付ける確かな証拠があると判断しました。入手可能な科学的証拠を系統的にレビューした結果、FDAは現在、食用油(1食当たり少なくとも70%のオレイン酸を含む)中のオレイン酸の消費量と冠状動脈性心疾患リスクの減少との関係を特徴付ける2つの限定的健康強調表示の使用に関する執行裁量権を行使する意向です。オレイン酸は一価不飽和脂肪酸で、飽和脂肪酸を多く含む油脂に代用されると冠状動脈性心疾患のリスクを減らすことができます。

FDAは、以下の限定的健康強調表示について執行裁量権を行使する予定です。

1.「支持的だが決定的ではない科学的証拠によると、飽和脂肪酸の多い油脂の代わりに、オレイン酸を多く含む油を毎日大さじ約1.5杯(20g)摂取すると、冠状動脈性心疾患のリスクを減らす可能性があります。この潜在的有効性を達成するために、オレイン酸含有油の摂取により一日の総カロリー摂取量を増やすべきではありません。1回分の[x]油で、[x]gのオレイン酸([x]gの一価不飽和脂肪酸)が得られます。」

2.「支持的だが決定的ではない科学的証拠によると、オレイン酸を多く含む油を毎日大さじ約1.5杯(20g)摂取する
と、冠状動脈性心疾患のリスクを減らす可能性があります。この潜在的有効性を達成するために、オレイン酸含有油
は、飽和脂肪酸のより多い油脂から代替されるべきでありますが、これにより一日の総カロリー摂取量を増やすべきではありません。1回分の[x]油で、[x]gのオレイン酸([x]gの一価不飽和脂肪酸)が得られます。」


その限定的健康強調表示はCorbion Biotech, Inc.によって提出された請願に対する回答です。限定的健康強調表示は信頼できる科学的証拠によって裏付けられていますが、FDA認可の健康強調表示のために必要な、より厳格な「重要な科学的合意」基準は満たしていません。そのため、その表示を裏付ける科学的証拠のレベルが正確に伝わるように、それらの表示は免責条項またはその他の限定的な文言を伴わなくてはなりません。FDAが限定的健康強調表示の使用のために強制裁量権を行使する意図は、その表示を裏付ける製品が、請願への回答である執行裁量権に関するレターにおいてFDAが規定した要素と一致する限り、FDAはその使用に反対するつもりはないということを意味します。

オレイン酸は、食用油、肉(牛肉、鶏肉、豚肉など)、チーズ、ナッツ、ひまわりの種、卵、パスタ、牛乳、
オリーブ、アボカドなど、多くの食料源に天然に含まれています。 Corbion Biotechの請願では、1食分あたり少なくとも70%のオレイン酸を含むものとして、以下の食用油が特定されています。1)高オレインひまわり油、2)高オレインベニバナ油、3)高オレインキャノーラ油、4)オリーブ油、5)高オレイン藻類油。

詳細は以下のリンクをご参照ください。
FDA Response to Petition for a Qualified Health Claim for Oleic Acid in Edible Oils and Reduced Risk of Coronary Heart Disease
Statement from FDA Commissioner Scott Gottlieb, M.D.
Questions and Answers on Health Claims in Food Labeling
Qualified Health Claims: Letters of Enforcement Discretion
Guidance for Industry: Evidence-Based Review System for the Scientific Evaluation of Health Claims

2018年10月5日

FDA、食品添加物リストから7種類の合成香料を削除

FDAは、2件の食品添加物申請に応じて食品添加物規制を改正し、合計7種類の合成香料及び旨味調味料(アジュバント)の使用をもはや認めないと発表しました。乳がん基金、環境衛生センター、食品安全センター、公益科学センター、消費者組合、環境防衛基金、環境ワーキンググループ、子供の環境改善(Improving Kid's Environment)、天然資源保護協議会、環境的公正のため活動団体(WE ACT for Environmental Justice)、及びJames Huff氏によってFDAに提示されたデータはこれらの合成物質のうち6つが、研究条件下において動物実験で癌を引き起こしたことを示す、としてFDAは決定を下しました。7つ目の合成香料については、もはや業界では使用されないため、リストから除外されました。

6つの香料には、合成由来のベンゾフェノン、アクリル酸エチル、オイゲニルメチルエーテル(メチルオイゲノール)、ミルセン、プレゴン、およびピリジンが含まれます。これらの物質は、連邦食品医薬品化粧品法(FD&C法)のデラニー条項(FD&C法のセクション409(c)(3))により食品添加物規制から除外されました。1958年に制定されたこの条項は、いかなる服用量であってもヒトまたは動物において癌を誘発することが判明している食品添加物の使用についてFDAは承認できないとするものです。

デラニー条項に従ってFDAはこれらの合成香料の食品添加物規制を改正していますが、FDAの厳密な科学的分析では、使用用途の条件下では公衆衛生上の危険はないという決定を下しています。この申請の主題である合成香料は、通常、米国市場で入手可能な食品中に使用される量が非常に少なく、それらの使用による、暴露は微量でありリスクは非常に低いとしています。これらの物質のFDAによる最近の暴露量の評価は、使用用途の条件下で公衆衛生上のリスクがあることを示してはいません。それは、申請者はこれらの物質を動物に対して大量に暴露した条件下において癌を引き起こしたという証拠を示しているためです。従って、FDAは法律上の判断で、これら6つの合成香料の使用許可を取り消すだけであるとしています。FDAは、これらの物質が実質上現在の使用用途下では安全であると結論づけています。

これらの合成物質と同様の物質が、自然に食品中や食品に風味付けするために使用される天然由来の物質に存在しています。これら合成香料およびアジュバントの使用をFDAが取り消すことにより、自然に同等の物質を含む食品または
「天然由来の香料」と分類される香料の法律上の扱いに影響を及ぼすことはありません。

ベンゾフェノンが動物に癌を引き起こすという申請者から出された証拠に基づき、FDAは食品と接触し繰り返し使用されるようなゴム製品の可塑剤としての使用もできないよう食品添加物規制を改正しました。

更に、FDAはスチレン情報研究センターからの別の食品添加物申請を許可し、合成香料やアジュバントとしてのスチレンの使用を認めないように食品添加物規制を改正します。これは産業界がスチレンの使用を断念したためです。

他の6種類の合成香料については、企業が適切な代替成分で製品のフォーミュレーションを改良するため、FDAは連邦官報の規則の公布から24ヶ月の猶予期間を与える予定です。

2018年10月1日

2016年度の農薬分析の結果、5年間一貫した傾向を示す

news 米食品医薬品局(FDA)は、2016年度残留農薬モニタリングプログラムの結果を発表しました。FDAは、合計7,413のサンプルを対象に711種類の農薬と工業化学物質を試験しましたが、結果は過去の年度の結果と一致しており、サンプルの大部分は、米国環境保護庁(EPA)によって設定された許容範囲以下でした。

2016年度に試験された農薬では、国産品2,670サンプルのうち99%以上、そして輸入食品4,276サンプルのうち90%が連邦政府の残留農薬基準に適合しているという結果でした。また、52.9%の国産品および50.7%の輸入品の食品サンプルで、検出可能なレベルの残留農薬は検出されませんでした。サンプルは、EPA基準を超える残留農薬を有する場合、EPAの基準が確立されていない農薬を有する場合、または基準の免除が確立されていない残留農薬を有する場合、違反となります。

また、動物飼料については、採取された国産動物飼料242のサンプル中43.0%、輸入動物飼料の225のサンプル中の54.7%で、検出可能なレベルの残留農薬がないという結果でした。動物飼料サンプルの2%未満が違反する残留農薬を含むという結果でしたしたが、違反のほとんどは、基準が確立されていない農薬が含まれているというものでした。

2016年度にFDAは初めて、トウモロコシ、大豆、牛乳、卵の4つの作物でグリホサートとグルホシネートの新たな試験法を用いて特別な研究を行いました。グリホサートとグルホシネートを試験した760サンプル(内訳は、トウモロコシ274、大豆267、牛乳113、卵106)のうち53.7%は残留農薬が検出されませんでした。牛乳および卵のサンプルのいずれも、検出可能なグリホサートまたはグルホシネートの残留物を有しておらず、トウモロコシおよび大豆サンプル中に検出されたすべての残留物は、EPAによって設定された許容範囲未満でした。

FDAが国産食品中の違反サンプルを特定した場合、栽培者/製造業者に警告書が発行される他、食品を市場から取り除くための押収、違反の原因を是正するための差し止め命令といった行為がとられる可能性があります。輸入食品で違反サンプルが特定されると、出荷は米国の商取引へ入ることを拒否され、企業名はインポートアラートに記載されます。これにより将来の出荷も違反する可能性があるFDAが判断した場合、物理的検査なしで食品を勾留 (DWPE: 物理的検査なしに即時留置)することができます。

農薬は作物の収量に悪影響を与える害虫と戦うため使用されますが、微量の農薬、または農薬の化学的残留物が一部食品に残る可能性はあります。FDAの役割は、食品に残留する農薬が、適用可能な連邦の安全基準を遵守していることを確実にする事です。

FDAは、残留農薬に対するEPAの基準を強化するために3重の戦略を採用しています。まず、残留農薬モニタリングプログラムでは、FDAは広範な国産品および輸入品をモニターしています。更にFDAは、グリホサートおよびグルホシネートの場合と同様に、関心のある作物または農薬の集中サンプリングの実施も行います。そして、これらの2つの規制アプローチに加えて、FDAは、平均的な米国の食事中の汚染物質および栄養素をモニターするプログラムであるトータルダイエットスタディ(TDS)において、摂取される食品中の残留農薬レベルをもモニターしています。

FDAは、食品に安全でない残留農薬が含まれている事が無いようにする責任を、EPAおよび米国農務省と共有しています。この報告書の所見では、FDAによって測定された残留農薬のレベルが総じてEPAの許容量以下であり、それゆえに公衆衛生上懸念がないレベルであることを示しています。

2018年9月6日

微生物を含む食物サプリメントの表示に関するガイダンス案をFDAが発行

news 米国食品医薬品局(FDA)は、プロバイオティックスなど生きた微生物成分を含む栄養補助食品(サプリメント)を製造、販売、または流通させる企業に対するガイダンス案を発行しました。このガイダンス案では、企業がサプリメントの成分表示する際に、規制によって義務付けられている重量による定量的な量の表示に加え、コロニー形成単位(CFUs)での生菌の量について表示することを許可する施行裁量権を行使するとしています。

FDAは、CFUsは生きている微生物食品成分の量について有用な情報を提供するものとみています。企業に対してサプリメント成分表示内にCFUsを明記することは、消費者が各製品の生きた微生物の量を明確に知り、製品を比較するのに役立つとみています。

FDAは、21 CFR 101.36を改正しプロバイオティクス成分を重量ではなくCFUsで表示するように要請した国際プロバイオティクス協会からの請願を却下しました。差し当たり、重量による定量的な量に加え、コロニー形成単位(CFUs)での生菌の量について明示することで、消費者および医療従事者に有用な情報を提供する事ができるとしています。

2018年6月

食物繊維の定義に非消化性炭水化物8種類を追加

2018年6月に発表されたガイダンス文書によると、FDAは新たに以下の8つの単離または合成非消化性炭水化物を栄養成分表の表記上、食物繊維として含める意向を発表しました。

- 混合植物細胞壁繊維
- アラビノキシラン
- アルギン酸塩
- イヌリンおよびイヌリン型フルクタン
- 高アミロースデンプン
- ガラクトオリゴ糖
- ポリデキストロース
- 耐性マルトデキストリン/デキストリン


食品栄養素およびサプリメントのラベル最終規則の2016年の改訂版が発表される以前は、FDAは「食物繊維」について定義していませんでした。同規則の下では、単離または合成非消化性炭水化物が生理学的利益を有するとFDAが判断したもののみを食物繊維とする、と定義されています。この要件を満たしている7つの単繊維または合成繊維と呼ばれる食物繊維は以下の7つでした。


- β-グルカン可溶性繊維
- オオバコの殻
- セルロース
- グアーガム
- ペクチン
- ローカストビーンガム
- ヒドロキシプロピルメチルセルロース


FDAは26の単離または合成非消化性炭水化物についての請願書および科学文献を検討した結果、この度8つの炭水化物が必要な生理学的利益をもたらすと判断し食物繊維に加える事としました。

食品業界は、FDAの新しい食物繊維の定義により、既にラベルに記載されている繊維が除外され、食物繊維に関する栄養成分表示や健康強調表示を行う事を制限されるのではないかと懸念していました。例えば、「良い食物繊維源(good source of fiber)」、「食物繊維含有(contain fiber)」または「食物繊維提供(provide fiber)」と表示するには、慣習的に消費される一日当たりの基準値(RACC)28gに対し、その製品の繊維含量は一日摂取量すべきの量の10~19%(2.8~5.3g)なければなりません。しかし、FDAが上記の8つの繊維を含めることにより、より多くの食品製造業者が改定後のラベル要件の下で食物繊維についてのクレームを行うことが可能になるとみられます。

上記の変更は、FDAの新しいラベル規則のコンプライアンス適用日に有効となります。年間の売上が1000万ドル以上の食品メーカーは2020年1月1日までに、1000万ドル未満の食品メーカーは、その1年後が期日となります。

2018年4月

FDAはサプリメントに含まれる高度に濃縮されたカフェインを不純物扱い

news 2018年4月発表の米国食品医薬品局(FDA)のガイダンス文書によると、サプリメントとして販売されている特定の純粋、または高濃度のカフェイン製品を、連邦食品、医薬品および化粧品(FD&C)法の下で「Adulted―不純物」とし、米国市場で販売することを禁止するとしています。FDAは、消費者向けに販売されている高濃度の粉末または液体のカフェインサプリメントが、ラベル上に記載されている使用条件下で重大な危険性をもたらすものとしています。
これらのサプリメントの多くは、ごく少量で摂取するか、消費する前に希釈することを意図しておりラベルでの使用方法より、多くの量を消費しないよう促す警告文が表示されます。しかし、FDAは単純な測定誤差が、毒性または致死量のカフェインを摂取する可能性があると主張し警告しています。

例えば、小さじ一杯の純粋または高濃度の粉末状カフェイン製品は約3200mgのカフェインを含み、毒性用量(1200mg)の約2.5倍に相当すると説明しています。これらの製品の安全な服用量は、通常、小さじの1/16である(200mg)以下ですが、最小標準キッチン測定スプーンは、通常、ティースプーンの1/4であり800mgのカフェインが含まれる事になります。このように単純な測定誤差により毒性用量を上回る摂取をもたらす可能性があるとしています。 FDAはすべてのカフェイン入りサプリメントを不純物扱いしている訳ではありません。予め安全な量が測定されていたり、予め希釈された安全な量のカフェインを含むカプセル、錠剤、パケット、および希釈されたカフェインを含んでいるカフェイン・サプリメントについては今回は問題視していません。このような製品は、消費者が安全な量を正確に測定してから消費する必要性はないため、通常、毒性または生命を脅かす症状をもたらす事はないとは考えられています。

このため製造会社や販売会社は、カフェインのサプリメントについては上記の事を考慮してパッケージし、ラベルを付けるようにして対応する必要があります。このような事が順守されていない場合は、FDAからの警告や輸入拒否発行などにより、企業やブランドの評判を損なう可能性があります。

2018年2月

添加された糖分について

news食品栄養素およびサプリメントのラベル最終規則の2016年の改訂版の一部として食品、飲料、および栄養補助食品には、「添加された糖分—Added Sugar」の表記が必要とされています。

原則として、1食分に1グラム以上の糖分が添加された製品のラベルには、総糖質の下にAdded Sugar をグラムで記載しなければなりません。添加糖類が1グラム未満の製品のラベルには甘味料や砂糖のクレームをしていない場合には、添加糖分の値を記載する必要はありません。この場合はラベルに栄養分析表の下に「重要な糖源がありません "Not a significant source of added sugars"」と表示する必要があります。

規則では「添加された糖分」を「食品加工中に添加された糖、またはパッケージされた糖分」と定義されており、食品に添加される意図でパッケージに含まれている糖分を意味しています。添加された糖分の定義には、シロップおよびハチミツ由来の糖ならびにフルーツや野菜のジュースに通常含まれる量を超える濃縮ジュースからの糖分も含まれます。特定の蜂蜜、メープルシロップ、およびクランベリー製品のラベルは、これらの糖分が天然に存在しているものか、または嗜好性を改善するために使用されたものか"†"マークを使って説明することが許可されています。

食品製造会社は、加工前及び加工中に添加された糖類、並びに食品と一緒にパッケージされた糖類を記録し保存することを要求しています。砂糖が発酵またはカラメル化によって減量された場合、記載された量が正しいことを確認する科学的データの記録を保持するか、代替策として遵守手段を申請することができます。このように製造会社はすべてのデータの正確性について正当化する必要があります。また、FDAは、製造会社に対し製品が米国市場に導入されてから2年間は記録を保管することを義務付けています。

<背景>
1990年に提案された栄養分析表の規則には、全ての糖分よりも添加された糖分についての記載がより必要であるとの意見もありましたが、両方を必要と提案したコメントもありました。当時、FDAは、そのような要求は必要ではなく、ほとんどの食品において添加された糖と天然に存在する糖とを区別することも実現可能ではないと判断しました。しかし、2015年のDietary Guidelines Advisory Committee (DGAC) 食品ガイドライン諮問委員会の報告書は、低糖摂取と心血管疾患のリスクの低下との強い相関関係に基づき、アメリカの食事中の砂糖を減らすことを推奨しています。DGACの報告書は、FDAの以前の決定の再考に寄与し、2016年の最終規則で追加された糖の記載を義務付ける事になりました。

出所:FDA website
https://www.fda.gov/Food/GuidanceRegulation/GuidanceDocumentsRegulatoryInformation/LabelingNutrition/ucm385663.htm

2018年1月31日

FDAは、認定第三者認証プログラムの下で認定機関第一号を認定、またVQIP自主認定輸入者プログラムを開始

FDAは、FDA食品安全近代化法(FSMA)によって作成された第三者認証プログラムの下で、認定機関の第一号を認定したと発表。認定機関はANSI-ASQ National Accreditation Board(ANAB)であり、この機関はウィスコンシン州ミルウォーキーに拠点を置く米国規格協会(ANSI)と米国品質協会(ASQ)が共同で所有する組織。この組織は、FDAの要求基準を満たしており認定機関として適切であるとされたもの。FDAはANABを5年間の期限で認定している。認定に関するFDAの基準の詳細については、下記の「認定された第三者認証プログラムのキーファクト」のリンクを参照の事。

Key Facts about the Accredited Third-Party Certification Program

更に、米国食品医薬品局(FDA)は、人および動物向け食品の迅速な審査と米国入国を促す自主的な手数料ベースのプログラムであるVQIP(Voluntary Qualified Importer Program)を開始した。VQIPに参加することに関心を持つ輸入者は、外国の供給会社の施設が第三者認証プログラムの下で認定されていることを確実にする事など含む資格要件を満たすことが求められている。

VQIP適格性を確立するために使用されることに加えて、FDAは輸入製品またはそれを生産する施設が米国に入る前に認定されることを特定の状況において要求することもできる。これらのプログラムは、FDAが米国に輸入された食品が国内で生産された食品と同じ安全基準に従って製造されることを確実にするのに役立つツールです。FDAに認定された“認定機関”になることに関心のある政府、機関、または組織は、FDAのWebベースの申請書を使用して申請することができる。

VQIPに興味の有る輸入業者は以下のリンクで詳細を御確認ください。

Voluntary Qualified Importer Program (VQIP)

Outlining the Benefits of the Voluntary Qualified Importer ProgramFSMA Final Rule on Accredited Third-Party Certification

2018年1月4日

2017年度のFDAによる食品施設検査の結果

FDAによる2017年度(2016年10月1日から2017年9月30日まで)の検査結果は以下の通り。


規制番号 内容 説明 頻度
21 CFR
110.35(c)
効果的な有害生物排除の欠如 加工区域から害虫を除外する、または害虫による敷地内の食品の汚染から保護するための効果的な対策が講じられていない。 330
21 CFR
110.20(b)(7)
スクリーン(網戸) 適切なスクリーンがない、または害虫に対するその他の対応策が提供できていない。 211
21 CFR
123.11(b)
衛生監視 最新の適正製造基準への適合を保証するのに十分な頻度で衛生条件および慣例を監視していない。例えば氷を製造するために使用される水を含む、食品または食品に接触する水の安全性や食品に接触する機材の清潔さ、手洗い、手の消毒、トイレ設備の維持、食品包装材の汚染混入防止。毒性のある化学物質の適切な表示、保管や使用、従業員の健康状態の管理、害虫の排除等。 203
21 CFR
110.20(b)(4)
床、壁、天井 工場は床、壁、天井が適切に清掃され、きれいに保たれるように構築されていない。 192
21 CFR
110.35(a)
施設/衛生 建物、備品、その他の物理的設備が衛生的な状態に維持できていない。 176
21 CFR
123.6(b)
HACCP計画の導入 HACCP計画にリストされているモニタリング、記録管理、検証の手続きが導入されていない。 162
21 CFR
110.35(a)
洗浄および消毒作業 食品、食品接触面、食品包装材を汚染から保護するための器具および機器の清掃および衛生管理が行なわれていない。 157
21 CFR
110.80(b)(2)
製造条件 微生物の増殖の可能性やコンタミネーションを最小限にするために必要な条件と管理下で、食品を製造、パッケージング、保管することができていない。 156
21 CFR
110.80
合理的な予防措置 生産の手順がいかなる汚染源からの汚染の原因にならない事を確実にするために、すべての妥当な予防策がとられているとは言えない。 146
21 CFR
110.20(a)(1)
ハーバレッジ・エリア 建物または構造物のすぐ近くに有害生物の誘引物質、繁殖場所、または巣となるような可能性のある状態を取り除くための適切な装置の保管、ゴミや老廃物の除去、雑草や芝草の刈り込みが出来ていない。 137

詳細は以下のリンクをご参照。
https://www.fda.gov/ICECI/Inspections/ucm589892.htm#Foods

2017年12月11日

「食品施設検査の拒否」について

news FDA食品安全近代化法(FSMA)は、米国食品医薬品局(FDA)に、食品を生産している外国の施設がFDAの検査を承諾しない場合、そこで製造された食品を米国に輸入する事を拒否する権利を与えている。それに関しFDAの視点で、どのような食品施設や政府の行動が「検査の拒否」に該当するかについてガイダンスの草案を発行した。米国で販売されている食品は世界中から輸入されていおり、食品施設の検査は、食品供給の安全性を確保するためにFDAが使用する重要なツールの一つである。 FDAは、食品が米国に到着する前に潜在的な食品安全性の懸念を特定するために外国の食品施設の検査を行っているが、FDAが施設に入り検査することに承諾しない場合がある。FSMAの下で、FDAはそのような施設からの食品の米国への輸入を拒否する権限を有している。このガイダンス案の中でFDA、すべての「検査への拒否」が直接的な陳述ではないことを認識している。「拒否」は、検査を遅らせようとしたり、避けようとしたり、FDAの検査官を誤認させたりするために外国企業が採用する受動的または欺瞞的な戦術であると定義している。このガイドライン案は、FDAが検査を実施する際に遭遇する可能性がある状況を例示するために作成された。

詳細は以下のリンクの通り。
Draft Guidance for Industry: Refusal of Inspection by a Foreign Food Establishment or Foreign Government

2017年11月6日

2015年度の農薬残留レベル分析結果

news FDAによる2015年度の調査結果報告書によると、米国産食品の98%、輸入食品の90%が連邦農薬残留制限に準拠している事が分かりました。農薬は、ヒトおよび動物の食用作物の作物収量に影響を与える可能性がある害虫と戦うため使用されますが、農薬の化学的残留物が一部食品に残ることがあります。FDAは、食品の農薬残留物が、米国環境保護庁(EPA)が設定する連邦安全基準に基づいて制定された限度の遵守を確実にする役割を担っています。

2015年度(2014年10月1日から2015年9月30日まで)のサンプリング調査によると、食品の農薬残留物のレベルは、一般的にはEPAによって確立された限度を大きく下回っているとFDAは報告しています。更に、国内食品の49.8%、輸入食品の56.8%には農薬残留物が全く検出されなかったとしています。当局は、国内サンプルの2%未満(835のうち15)および輸入食品サンプルの10%未満(4737のうち444)においてのみ、制限以上の残留レベル、または制限が確立されていない農薬の残基があったとしています。

FDAは動物飼料も調査しており、米国産飼料の215の51.6%、輸入飼料の202の57.9%に農薬残留物は全く検出されませんでした。飼料のサンプル中3%未満(12サンプル)に、殺虫剤等の制限を上回る化学物質残留物が含まれていたことが判明しました。

2015年度には規制モニタリングプログラムで5,989サンプルを分析しました。内訳はヒト消費用の食品5,572、動物飼料417、輸入サンプルの違反率は一般に国内サンプルよりも高いため、FDAは輸入品4,737品目に対し、国内品目835品目とより多くの輸入商品を検査しました。これは、国内39州、DC、および111カ国からの輸入食品サンプルを含んでいます。

FDAは、農薬残留物に対するEPAの設定した制限遵守を強化するために3重の戦略を適用しています。規制農薬残留モニタリングプログラムでは、FDAは幅広い輸入品および国内商品を選択的にサンプリングし監視しています。FDAはまた、関心のある商品群について重点的にサンプリング調査も実施しています。更にFDAは、米国の平均的な食事中の汚染物質および栄養素を監視するプログラムであるTotal Diet Study(TDS)で消費準備された食品中の農薬残留物のレベルを監視してます。このようにFDAは、農薬残留物について、EPAおよび米国農務省と責任を共有し、その責任を非常に真摯に受け止めています。この報告書によるとFDAによって測定された農薬残留物のレベルは総体的に見てEPAの許容値以下に保たれているという事が示されています。

2017年10月30日

大豆タンパク質が心臓病のリスクを低減させるという健康強調表示を取り消す提案

食品や栄養素の中には特定の疾患や状態のリスクを低減するのに役立つものがあることは、長い間認識されてきており、1990年以来、FDAは、食品のパッケージに記載されている健康強調表示が確固たる科学的実証に基づくために、食品の健康強調表示を評価する責任を担っています。FDAは現在までに、骨粗鬆症のリスクを軽減するのに役立つカルシウムやビタミンDの効果や、癌のリスクを低下させるの効果がある特定の果物や野菜など12件の健康強調表示を承認しています。

FDA認可の健康強調表示は、最も堅牢な科学的証拠に基づいて確立された事実を反映していることを要しますが、昨今、FDAは大豆タンパク質と心臓病に関する健康強調表示を取り消す事を提案しました。1997年にこの強調表示が承認されて以来、多くの研究が行われてきましたが、大豆タンパク質と心臓病の関係について一貫性のない知見が示されてきたため、初めて健康強調表示を取り消す提案をする必要があるとしたものです。徹底的なFDAによるレビューを受けた結果この提案に至っており、消費者が信頼できる情報に基づいて食物の選択をする事ができるようにというFDAのコミットメントの強さが伺われます。

news 大豆タンパク質と心臓病のリスクの低減との関係を示唆する証拠も存在してはいるものの(FDAが健康強調表示を認可した時点でFDAが審査した証拠を含む)、現在利用可能な科学的証拠を総体的に見た場合、この関係の確実性に疑問を投げかけています。例えば、FDAが健康強調表示を承認した後に発表されたいくつかの研究では、低密度リポタンパク質(LDL)コレステロールを低下させるという事については一貫性のない知見が示されています。その証拠を検討した結果、大豆タンパク質と心臓病との関係に関するデータは、FDA認可の健康強調表示の厳しい基準を満たしていないと結論づけています。

但し、大豆タンパク質を食べることと心臓病のリスクを低下させることとの関連を裏付ける十分な証拠がある限り、FDAはQualified Health Claims(認定健康栄養)としての表示を許可する方向で検討しています。認定健康表示はAuthorized Health Claims(承認された健康強調表示)よりも低いレベルの科学的基準の証拠を要する表示文言であり、大豆タンパク質の消費と心臓病リスクの減少を結びつける限られた証拠を説明する適格な言語を業界が使用できるようにするものとみられています。

FDAは、このトピックに関心を持つ関係者と協力するために、提案したルールに関するコメントを受けつけています。コメント期間は75日間であり、最終的なルール作成を続行するかどうかが決定されます。製造業者は、FDAが最終決定を下すまで、現在認可されているクレームを製品に引き続き記載しておくことを許可しています。

大豆製品を食べることについて疑問を抱く消費者にとっては、2015-2020年の食事ガイドライン(ダイエットガイドライン)のアドバイスに従うことをお勧めします。このガイドラインでは、健康な食事パターンには大豆飲料や大豆製品を含むさまざまなタンパク質食品が含まれます。 問題となっている健康強調表示は、大豆タンパク質が冠状動脈性心臓病のリスクを低減することに関するもので、 大豆または大豆由来の食品成分(大豆油など)の他の健康に役立つとされる利点については、今回提案された規則の変更には含まれてません。

2017年9月29日

栄養分析表示の新規制適用日の延長を提案

FDAは2016年7月に栄養分析表示の新規制を発表したが、新規制適用日について当初の2018年の7月26日を2020年の1月1日とし、売り上げ1,000万ドル以下の小製造業については2019年7月26日を2021年の1月1日までとそれぞれ一年半延長する事を提案しました。
この提案は新規制適用日の延長のみに係るもので栄養分析表や一食当たりの量など新規制の内容そのものについての変更は含まれていません。企業や業界団体は、最終規則の実施に関する多くの技術的問題等につきFDAからの明確な回答を得、対応するために要する時間について懸念を継続的に表明してきておりこの度FDAが適用期限を延長することによる対応を提案したものです。

2017年7月20日

食品の安全性向上、食品を媒介とする疾患を軽減するためにFDAは3000万ドルを授与

news FDAのコミッショナー、スコット・ゴットリーブ医師は、食品を媒介とする疾患を予防する食品安全性のシステムの構築を目指し今後数年に亘る教育、アウトリーチ、技術的援助に要する資金として43州に対し3,090万ドルを授与する決定を発表しました。

食品安全近代化法(FSMA)の導入を支援するために州に提供される資金は、様々な農業活動を強調し各州特有のニーズに答えるプログラムを促進するために使われます。同氏は、「FSMAは、食品安全システムを、汚染が起こってから対応する食品安全システムから、防止するものへと変えるものである。この変化は、食糧生産者や栽培者が新しい要件を理解し達成するためFDAに協力してくれる各州のパートナーの支援なしには起こり得ない。」とコメントしています。

更に、同氏は「現在の食糧供給安全性のシステムの下では、食物媒介による疾患により毎年約3,000人ものアメリカ人が死亡する他、多数の入院患者をもたらしている。FSMAは、人間が消費する果物や野菜の安全な栽培、収穫、梱包、保持のために、科学的根拠に基づく最低限の基準が実施されていることを確実にするもの。」としています。

安心して各家族が食生活していける安全な食物の供給は国民皆が望んでいることであり、FDA史上最大規模の資金授与が、FSMAを通じて食品安全の監督に関するリスクベースのアプローチを改革し、強化するのに役立つものとしています。安全を確保するために近代的な標準システムによって生産物が監督されていることを消費者が知る事に因る経済的および公衆衛生上のベネフィットは計り知れないものがあります。

FDAと国家農業省(NASDA)は、2014年に実施基金をどのように使用するかについての共同戦略のため協力協定を締結、NASDAは、生産ルールの遵守を強制するためのに、「モデル生産安全実施枠組み」と「農場での準備状況確認プロセス」を開発します。

FSMAの生産安全規則は、農産物と接触する灌漑用水を含む農業用水の微生物品質基準を設定しているが生産者側は、収穫前の微生物の水質に関する数値基準を含む水基準は、理解し、実施するためには複雑すぎるのが問題としています。更に、生産者側は、FDAが新しい規則の実施に関連する技術的な質問に答えるのに時間がかかり過ぎている事も問題であると言っています。また、小規模の農場はFSMAから免除されているものの、農業用水の試験と基準に関する規定は問題として残っています。農業用水は農産物を汚染する病原体の主要な導管であるため、コンプライアンスの向上を目指して公衆衛生を保護しながらも農業用水の微生物の試験要件を簡素化する方法を検討中です。

2017年5月

FSVP(外国供給者検証プログラム)施行

news 多くの米国輸入者は、2017年5月30日を期限に米国食品医薬品局(FDA)の外国供給者検証プログラム(FSVP)規則を遵守してしておく必要があります。FDAのFSVP規則は、FSMAに基づき2015年11月に最終決定されたもので、FSVP輸入者が輸入食品が米国安全基準を満たす方法で製造されていることを確認することを義務付けるものです。

サプライヤー(仕入先)の評価と承認

FDAのFSVP規則では、FSVP輸入者は原則として承認された外国のサプライヤーからのみ輸入することを義務づけています。サプライヤーの承認のためにFSVP輸入者は、サプライヤーはFDAの食品安全規則の遵守状況を考慮する必要があります。これはFDAの警告書(warning letter)や輸入警告(import alert)の対象であるかどうかの確認や、その他の食品安全に関するFDAの遵守状況を確認する事などが含まれます。

リスクベースのFSVP
FSVPは、適切な教育、訓練、そして経験を有する適切な人材によって作成、実行されるべきものです。例えば、実施においてはレビューに必要とされる記録文書等の言語を読解する能力を有する「適格者」が行わなければなりません。

FSVPには、ハザード(危険・有害)分析と適切なサプライヤー検証活動が含まれ、これによりハザードが大幅に最小化または防止されることを確実にするものであるべきです。また、サプライヤーの検証活動の例には、監査、記録レビュー、サンプリングとテストが含まれます。

それぞれのサプライヤーの適切な検証活動は、輸入される食品の種類とサプライヤーのコンプライアンス履歴によります。

是正措置
FSVP輸入者が承認されてるサプライヤーが不適合となった場合、輸入者は是正措置が取られるように対応する必要があります。例えば、外国のサプライヤーがインポートアラートに載ってしまった場合には、適切に是正措置をとる事が必要です。ラベルの記載方法・内容の不適切により拘留措置が取られるケースも多いので、出荷前に適切な対応をしておく事は輸入通関の際の問題防止として有効です。

2017年2月28日

食品色素としての野菜や果物のジュースについて

FDAは食品に色素として添加される野菜や果物のジュースについての業界向けドラフトガイダンス(draft guidance for industry: fruit juice and vegetable juice as color additives in food)についてのパブリックコメント募集を再開しました。具体的には3月1日から60日間の間関係各位からのコメントを募集しており、コメントをしたい方は以下のリンクから入ることができます。
Federal Register Notice Announcing Reopening of the Comment Period

このガイダンスの最終版が発行されると食品に色素として野菜や果物のジュースを添加する場合、どのようなものがFDAの承認等を必要としないものかが明確に示されることになります。FDAは一般に色素に関しては厳しく規制に則って取り締まっており野菜や果物のジュースによる色素は種類や使用用途などが21 CFR 73.25021 CFR 73.260の連邦規則で定められています。 まず、野菜や果物のジュースの基となる野菜や果物が食品として安全に消費されているものである必要があります。例えば、紫トウモロコシや黒ニンジンからのジュースを色素として使用する事は規制に沿った使用方法である限り問題無くとも、サフラワーの花びらやハイビスカスの花は規制に沿っているとは言い切れません。このような場合は食品会社は安全性のデータを纏めてFDAに安全性についてのレビューを申請しなければなりません。野菜や果物のジュースであっても色素として使われる場合、何であるかをラベルに記載する事が要求され"Artificial Color"、"Artificial Color Added"、 or "Color Added"、"Colored with Fruit Juice"、"Vegetable Juice Color"などと明記する必要があります。

2017年1月18日

FDAとEPAによる魚の摂取量アドバイス

news FDAとEPAは魚貝類の摂取量についてのアドバイス(advice regarding fish consumption)を公表しました。 内容は妊娠中、妊娠予定の女性、授乳中、小さな子供の親が魚貝類を食する場合の健康的な選択を容易にすることを意図しています。どの魚介類を選択しどのくらいの量を摂取するのが適切かを62種類の魚介類について3つのカテゴリー分けし表で示す事により分かり易く紹介しています。また、FDAは米国で消費される魚介類の約90%がベストチョイスに含まれる魚介類としています。

-- "ベストチョイス" (週に2~3回)
-- "グッドチョイス" (週に1回)
-- "避けたい魚介類"

Choices

FDAの調査によると妊娠中の女性の半数は一週間の魚介類の消費量は2オンス(57g)以下と推奨消費量を大きく下回っているが、魚介類には胎児や幼児の発育に重要な栄養素が含まれるため消費者が最低量は魚介類を消費する事とアドバイスしています。
同アドバイスではマーキュリー含有量の少ない魚介類を週に2回から3回、合計で8~12オンス(227g~340g)の消費を勧めています。しかし、魚介類はどの種類でも少量でもマーキュリーを含んでいるため長期に亘って大量に摂取し過ぎると脳や神経のシステムへの悪影響が及ぼす可能性があるため一週間の上限は12オンス(340g)としておりこの基準は "2015 - 2020 Dietary Guidelines for Americans" の内容とも一致しています。大人の魚介類の消費量は一食分は4オンス(104g)程度、子供の一食分の量はそれより少量であり年齢や一日摂取カロリーに応じて調整する必要があるが、週に1回から2回多様な魚介類を食する事をアドバイスしています。

詳細は以下のリンクをご参照
Eating Fish: What Pregnant Women and Parents Should Know (FDA/EPA's advice regarding fish consumption)

2017年1月13日

RTE食品のリステリアの対応策について業界ガイダンスを改定

news FDAはRTE食品( Ready-To-Eat Foods=すぐに食べられる食べ物)のリステリア抑制対策についてドラフトガイダンスの改定を行いました。(draft guidance, "Control of Listeria monocytogenes in Ready-To-Eat Foods")。RTE食品の増加傾向のもと特にチーズなど乳製品でリステリアが検出されるケースも多く発生していることが背景にあります。リステリアは冷蔵温度の環境下でも増加する有害細菌で特に抵抗力の弱まった高齢者、妊婦、がん患者への潜在的リスクは大きく政府や関連当局はリステリアのリスクの低減を目指しています。このドラフトはFDAの食品安全強化法と一貫した動きで(FDA Food Safety Modernization Act (FSMA))、FDAのGMPの要求事項、予防・抑制策の検証を含むHARPC(hazard analysis and risk-based preventive controls)と同様の考え方に基づいています。

これによりRTE食品を製造、プロセス、パックそして保存する施設にとってリステリアによるリスクの抑制の明確なガイダンスが設けられることになりました。USDAのFood Safety and Inspection Service (FSIS) とFDAが統合したアプローチでガイダンス公表をするためRTE食品を扱う施設はリステリアのリスクに関して統一した明確な基準に沿って操業する事ができるようになります。同ガイダンスには、人員の管理、設備の清掃とメンテナンス、衛生上の管理、および生産と消費の間のリステリア殺菌処理や食品を保管する際のリステリアの増加を抑える方法などの処理に関する勧告が含まれています。改定されたドラフトガイダンスは、RTE食品を変更したりするものではありません。

詳細は以下のリンクをご参照
Draft Guidance for Industry: Control of Listeria monocytogenes in Ready-To-Eat Foods

2016年12月29日

"ヘルシー"の定義について

newsFDAはヘルシーの定義についてのパブリックコメントの期日を当初設定された2017年1月26日から4月26日まで延長しました。

9月27日にFDAは"healthy" 「健康的な」食品の栄養素含有量の要求事項について再定義するための正式なプロセスを開始したと発表しました。"ヘルシー"というクレームをするための要求事項を再定義することにより、消費者が公衆健康勧告に合致した食品の選択を容易かつ迅速に行うことができ、食品関連業界がより健康的な食品の開発を促進するための情報とツールを提供する事になります。"ヘルシー"という用語をFDAが再定義していく検討中は、食品メーカーは現在の規制定義に適合する食品については引き続き"ヘルシー"というクレームを使用できるとしています。

"2015-2020年アメリカ人の食事ガイドライン"や栄養成分分析表のラベル改定にも反映されるように、栄養素の健康への勧告は変化・発展してきています。例えば、健康的な食事パターンとして現在、食品群に焦点を当てており、消費される脂肪の総量よりも脂肪のタイプ、そして加えられた糖分の量も注目されるようになりました。また、消費者が十分に摂取していないと懸念される栄養素も変わりました。 FDAは、このような背景のもと"ヘルシー"という言葉を再定義するために、公共の意見や情報を求めています。

追加情報のリンク:
- "Healthy" on Food Labeling
- Constituent Update: FDA to Redefine "Healthy" Claim for Food Labeling
- Guidance for Industry: Use of the Term "Healthy" in the Labeling of Human Food Products
- Federal Register Notice for the Guidance for Industry
- Federal Register Notice for the Request for Information

2016年12月21日

FDAによるFSMAトレーニング計画

newsFDAは食品安全化近代化法(FSMA)の導入の成功には、食品業界へのトレーニングが重要という認識のもと、FSMA規則の要件を満たすための必要な準備について国内外の食品製造者および輸入業者を訓練するための計画を掲示しています。 2016年5月に、FSMAを導入する基本ルールは基本的に全て最終的なものとされFDAは、過去1年間に行われた進捗状況を反映するための最新のトレーニング計画を発表しています。


  • 持続可能な有機農法に従事する農業を含む地方の食糧生産に関わる中小企業に焦点を当てた協調協定が、全国農業組合財団に授与されました。

  • ネイティブ・アメリカン部族の食糧生産者の準備に焦点を当てた協調協定が、アーカンソー大学に授与されました。

  • 米国農務省国立農業研究所(NIFA)とFDAの提携により、トレーニングの提供を促進するための地域センターの設立に関して、以下の大学に連邦政府グラントが授与された。
    - 南部地域センター:フロリダ大学
    - 西部地域センター:オレゴン州立大学
    - 北中央地域センター:アイオワ州立大学
    - 北東地域センター:バーモント大学と州立農業大学

このプログラムは、農家、小規模食品会社、小規模農産物卸売業者に焦点を当てているものです。

追加情報のリンク:
FDA’s Strategy for FSMA Training: Public and Private Partners Working Together

2016年12月19日

チェーン・レストランメニューの栄養情報開示コンプライアンス適用日

news米国食品医薬品局(FDA)は、2014年に公表した特定のチェーンレストランなどのメニューのラベリング規制の遵守日を当初予定の2016年12月1日から2017年5月5日に延長する最終規則を正式発表しました。本規制はチェーンレストランの標準的なメニューに特定の栄養情報を開示することを義務付けるもので 、2016年5月5日にFDAは最終ガイドラインを発表しました。FDAはその際2017年5月5日より前にメニューラベリング要件の実施を開始しないことは明確にしていたが、コンプライアンス適用日については今回正式に発表されたものです。

追加情報のリンク:
Menu Labeling Requirements

2016年9月2日

FDAは 抗菌性(Antibacterial)洗浄剤の安全性と有効性に関する最終規則を発表

FDAは、特定の有効成分(トリクロサン及びトリクロカルバンを含む19種類の物質)を原材料とする消費者向け抗菌性洗浄剤の販売を禁止する最終規則を公表しました。メーカーがこれら特定の成分の入った製品の長期的な使用に関する安全性と通常の石鹸等よりも病気や感染症のまん延を防止する上でより効果的であるということを実証することができなかったとしています。

この規制の対象となる製品は、石鹸やボディワッシュのように使用後に水で洗い流すもので、消費者用の「抗菌剤」またはワイプ、または医療現場で使用される抗菌用製品には適用されません。

「消費者は抗菌性洗浄剤が病原菌の拡散を防止するのに普通の石鹸よりも効果的と思うかもしれないが、そのような科学的な証拠がない。実際には、長期に亘っての抗菌成分の使用が害を及ぼす可能性があることを示唆するデータもある。」とFDAのCDER (Center of Drug Evaluation and Research =医薬品評価研究センター)のディレクターがコメントしています。

FDAは2013年にトリクロサン(液体石鹸用)およびトリクロカルバン(固形石鹸用)の長期的使用が細菌への抵抗力減退やホルモンへの影響として健康上のリスクをもたらす可能性があることを示唆するデータがあることを受けて規則案を公表しました。規則案では、メーカーが抗菌性洗浄剤の販売の継続を希望するのであれば特定成分の安全性と有効性に関する追加データをFDAに提供する必要があるとしています。追加データは抗菌性の製品が人間の病気の予防、そして感染を減少させるのに非抗菌性洗浄剤よりも優れていることを実証する臨床研究のデータを含むものです。

メーカーは期限までに19の成分の安全性と有効性を確立するために十分なデータをFDAに提供することができませんでしたが、業界の強いリクエストにより塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム及びクロロキシレノールの3成分については安全性と有効性データの提出のためFDAはもう1年の延期を認めました。これらの成分の含まれている抗菌性洗浄剤についてはデータが収集されている間は販売することができるとしています。

非抗菌性の石鹸と流水による洗浄は、病原菌の拡散を防ぐための最も重要なステップの一つとされています。CDC(Center of Disease Control=疾病管理予防センター)は、石鹸と流水による洗浄が出来ない場合、消費者は消毒剤を使用しますが、少なくともアルコールが60%含有されている消毒剤を使用することを勧めています。2013年のFDAの規則案発表以来、メーカーはすでにトリクロサン及びトリクロカルバンを含む抗菌性の洗浄剤の使用を段階的に廃止し始めています。今回の発表により、市場から抗菌性成分を含む製品を削除したり、フォーミュレーションを変更することにより規則を遵守していくのに1年間の猶予があります。

追加情報のリンク:
- Vending Machine Final Rule: Food Labeling; Calorie Labeling of Articles of Food in Vending Machines
- Menu and Vending Machines Labeling Requirements

2016年8月29日

ナトリウム摂取削減に関するガイダンス案へのコメント期間延長

FDAは食品製造業界などに対し自主的にナトリウムを削減するための業界へのガイダンス案に関するコメント期間の延長を発表しました。

  • 短期(2年)のナトリウム削減目標に関連するコメント期間は当初予定の2016年8月31日から10月17日に延期。
  • 長期(10年)のナトリウム削減目標に関連するコメント期間は当初予定の2016年8月31日から12月2日に延期。

2016年6月1日にFDAは、食品業界のための自主的なナトリウムの削減目標を提供するパブリックコメントのためのガイダンス案を公表しました。ドラフト短期(2年)の目標は、ナトリウム摂取量を1日当たり約3000mgに減少させるように努めており、長期(10年)の目標は、一日当たりの摂取量を2300mgに減らすことを目指しています。このガイダンス案は、約150の食品のカテゴリーを含み、食品中のナトリウムを低減するために食品メーカー、レストラン、フードサービス事業の既存の努力を補完することを意図しています。

アメリカ人は専門家が推奨しているナトリウム摂取量の50パーセント以上も上回るナトリウムを摂取しており、3人に1人は、心臓病や脳卒中の主要な危険因子であるされている高血圧であり、高血圧はナトリウムの高いダイエットとリンクしているとされています。また、ナトリウム摂取の大部分がプロセスされた食品に含まれているものです。

このガイダンス案に関するコメントの期間は6月2日から90日間以内に提出する事になっていましたが今回業界のリクエストを考慮し延長を発表しました。FDAはガイダンスの最終版を作成する前にガイダンス案への各業界からのコメントを十分に考慮していく事を意図するものとみられます。

追加情報のリンク:
- Sodium Reduction At A Glance (includes Questions & Answers)
- Draft Guidance for Industry: Voluntary Sodium Reduction Goals: Target Mean and Upper Bound Concentrations for Sodium in Commercially Processed, Packaged, and Prepared Foods
- Federal Register Notice Announcing the Draft Guidance
- Blog: Reducing Sodium in the Food Supply

2016年7月8日

自動販売機で販売される食品のカロリー表示コンプライアンス適用日一部延長

FDAはガラスフロントの自動販売機で販売されている食品のカロリーの表示要件についてのコンプライアンス適用日を2016年12月1日から2018年7月26日に延長することを近く正式発表する予定です。

自動販売機用の食品のカロリー表示のコンプライアンス適用日につき、複数の業界団体からの延長要求を留意し、パッケージのフロント(FOP)のカロリー開示文字のサイズに関する懸念を理由とするものです。 FDAへのリクエストの中で、複数の業界団体はFOPのカロリー表示のサイズを正味量表示のサイズの150%に変更することを求めています。現在、業界は自主的に正味量表示の100%から150%のサイズでカロリー表示をする必要があるとしていますが FDAの最終規則ではFOPの最大の文字のサイズの50%以上のサイズであることが必要としています。FDAは業界の懸念を受けて文字のサイズについても更にコメントを聞くとしています。

業界団体は最近発表された新栄養成分表の適用コンプライアンス日が2018年7月26日であるため、自販機用食品のFOPのカロリー表示適用日を同日にすればより整合性があるとしてしており、FDAは食品のラベルの変更が全て同じタイミングで行われる点を留意したものです。

一方、当初の2016年12月1日のコンプライアンス適用日は以下の状況では延長なく適用されます。例えばグラスフロントの自販機で販売される場合パッケージ上でカロリー表示が見えない場合は隣接した場所にカロリー表示をする事、また電子表示が可能な自販機の場合は電子表示をすること等です。

FDAはまた、業界の要求に応じて自動販売機で販売されている特定のガム、ミント、ロールキャンディのためのコンプライアンス適用日も2018年7月26日に延長します。2014年12月1日に公表された本最終規則は、所有者が20以上の自動販売機を運営する業務に従事する者を対象として適用されます。

追加情報のリンク:
- Vending Machine Final Rule: Food Labeling; Calorie Labeling of Articles of Food in Vending Machines
- Menu and Vending Machines Labeling Requirements

2016年5月20日

新ラベル規制 - 食品栄養分析表

イメージ栄養表示基準は消費者が適切な情報に基づいて食品を選択し健康的な食事の習慣を維持するためにFDAにより20年以上前に導入されました。 2014年3月にFDAはラベルを更新するためのルールを提案し、2015年7月には補足規則案を公表しました。栄養表示基準の規制は米国農務省によって管理されている特定の肉や鶏肉、卵加工品を除く全ての加工食品に適用されるもので以下が新規制の重要な3点とされています。


  • カロリー、内容量に何食分入っているか、一食分の量の情報のフォントサイズをもっと大きく、太字にし目立つようにする事。
  • ビタミンD、カルシウム、鉄分、ポタシウムについては一日の摂取量の何%に当たるかと同時に実際の量を記載する事。その他のビタミンやミネラルの量については任意に記載する事も可。
  • 脚注の説明書きの内容は実質上変化ないが表現方法が若干変更。
    新脚注: “The % Daily Value tells you how much a nutrient in a serving of food contributes to a daily diet. 2,000 calories a day is used for general nutrition advice.”

新規制の特徴は最新の栄養科学に関する情報を反映していることで具体的には以下の内容が挙げられます。

  • 製造工程で加えた糖についてはグラム数と一日摂取量の何%に当たるかをラベルに含める事。
    栄養科学上、一日摂取のカロリー制限内で添加砂糖から総カロリーの10%以上を摂取すると、必要な栄養のニーズを満たすことが困難であることを根拠としたもの。これは“アメリカ人のための2015年から2020年食生活指針”と一致している。
  • カルシウムと鉄の含有量表示に加え、ビタミンD、ポタシウムの表示を加える事。一方ビタミンAとCの表示は不要ですが自主的に含めることは可能。
  • 栄養科学では、脂肪の種類が量よりも重要であることを示しているため、「全脂肪」、「飽和脂肪」と「トランス脂肪酸」の表示は引き続き必要とされるが「脂肪からのカロリー」表示は削除。
  • ナトリウム、食物繊維やビタミンDなどの栄養素の一日の摂取量値は、最新の栄養学研究に基づいて更新されている。

一食分の量についてはもっと現実的な水準に変更しました。

  • 法律により、一食分の量とは一回に食べるまたは飲むべき量ではなく、実際に食べるまたは飲む量に基づいている必要があります。一食分の消費量が前回決められたのは20年以上前の1993年でアイスクリームの一食分は½カップと定められていました、今回の変更で2/3カップに変更、同様にソーダの一食分の基準量は、8オンスから12オンスに変更されました。
  • パッケージサイズは、人々が消費する量に影響するので、例えば20オンスのソーダや15オンス入りのスープは一食分と二食分の間の分量です。このようなパッケージのカロリーや他の栄養素の表示は、人々が通常一回で一パッケージを消費するため一食分を一パッケージ分としてラベル表示することが要求されます。
  • パッケージに含まれる容量が一食分よりも大きいが、それが一食分、または複数回に亘って消費することができるような製品については、メーカーはカロリーや栄養素の量を示すために「二重列」のラベルを提供する必要があります。例として、ソーダの24オンスボトルやアイスクリームのパイントでは「二重列」記載を行います。これにより消費者が一回でパッケージを消費する場合と複数回に亘って消費する場合の摂取カロリーや栄養素を容易に把握することができます。

コンプライアンス適用日は約2年後です。

製造会社は製品のラベルを2018年7月26日までに新規制のものに切り替えておく必要があります。売り上げ$10百万以下の会社の適用日は約3年後の2019年7月26日となっています。

Nutrition Facts BeforeNutrition Facts New
改定前改定後
出所:FDAウェブサイト
http://www.fda.gov/Food/GuidanceRegulation/GuidanceDocumentsRegulatoryInformation/LabelingNutrition/ucm385663.htm#highlights

2016年5月4日

米国とカナダが食品安全システムの同等性で合意

イメージ米食品医薬品局(FDA)は、カナダ食品検査庁(CFIA)とカナダ保健省と、お互いの食品安全システムが同様であると認識したという内容の合意をしました。

FDAは2012年に同様のシステム認識プロセスをニュージーランドと行い合意済みで、今回のカナダとの合意が2カ国目となります。更に現在オーストラリア、ECと同様のプロセスの相互確認を進行中です。

食品安全システムを認識することによって、FDA、CFIA、およびカナダ保健省は、お互い国の科学に基づく規制制度を活用できる他、検査活動に優先順位を付けるときやアウトブレイクがあった際の対応の仕方など様々な分野において規制上協力の枠組みを確立することを可能とします。

2016年4月18日

輸入警告 # 16-136

イメージFDAは、マレーシア半島からの輸入エビの約3分の1に、ニトロフランおよびクロラムフェニコールの残留があったという検査結果を受け、マレーシア半島からのエビの輸入品を物的検査なしで拘留することができることを発表しました。

2015年にFDAにより行われた検査によると米国で許可されていないニトロフランおよびクロラムフェニコールの抗生物質残留を含むマレーシア半島からのエビの出荷が増加傾向にあることが懸念されています。

ニトロフランおよびクロラムフェニコールを含むエビの米国への輸入は以前から禁止されていますが、今後は物的検査なくマレーシア半島からのエビ輸入ということで拘留されることになります。このためマレーシア半島からのエビの輸入業者は民間のラボラトリーで検査をしエビがこれら抗生物質に汚染されていない証拠を提出する必要があります。FDAは、マレーシア政府に対して問題の原因を調査し、短期および長期のアクションプログラムを策定するようを要求しています。

2014年データでは米国で消費される90%以上の水産物が140ヵ国から輸入され、水産養殖による水産物輸入も増加しており、中でもマレーシア半島はエビ輸入先のトップ10に入っています。 (出所:NOAA National Marine Fisheries Service) 水産養殖が増加すると同時に米国で許可されていない化学物質や抗菌剤が使用され、米国へ輸入される懸念も増えてきています。FDAではニトロフランおよびクロラムフェニコールの長期に亘る暴露は発がん性など有害であるという科学的事象があるとしています。

2016年1月22日

FDA-チーズ製造会社と刑事・民事訴訟を解決

イメージデラウェア州のチーズ製造会社ルース フーズ(Roos Foods)株式会社は、人体に有害な食品を製造販売し、連邦食品医薬品化粧品法(FD&C法)に違反をしたと有罪を認めました。判決によると、もし同社または同社の経営者が、将来食品を製造し販売する事業を再開する場合はFDAにより同社がFD&C法および食品安全に関し適用される全ての規制に準拠していることを確認することができた場合のみとなります。

ルース フーズはデラウェア、メリーランド、ニュージャージー、ニューヨーク、バージニアやワシントンDCでチーズを流通・販売していましたが2013年にリステリア菌による食中毒問題で8人の消費者が入院という事件の原因となりました。FDAは食品施設としての衛生上の問題と有害細菌が施設の中で発見されたことを理由に2013年3月11日に食品施設登録を停止させ、製品の製造と流通を全面停止させました。また、この取り調べはFDAのみならず関連する各州の衛生局も巻き込んだ大掛かりな調査となりました。

「FDAは、安全な食品を製造するための適切な保護手段をとることがでず、汚染された製品を出荷し公衆衛生を危険にさらす食品会社を容認することはできません。公共の健康と安全性より利益を最優先する会社に対しては、司法省と協力し司法制度を最大限に活用し対抗していきます。」とFDAグローバル レギュラトリー オペレーションの副長官スクランバーグ氏は発言。また司法省の民事部門のヘッドであるベンジャミンC.マイザー氏は「食品が危険な細菌を含まない安全なものであることを確保して行かなければならない。粗悪食品の流通につながる行為を阻止するために積極的に取り組んでいきます。」とコメントしています。

2016年1月6日

クラトム(kratom)を含むサプリメンとの差し押さえ

イメージUSマーシャルはFDAの要請でクラトムを原材料とする90,000個のサプリメントを差し押さえました。イリノイ州サウスベロイトのドードニズ ナチュラル プロダクト社の製品で総額40万ドル相当になります。FDAは、クラトムという植物は公衆の安全を脅かす可能性があり乱用の可能性もあるため、法に則りこのサプリメントの原材料からアメリカ国民の安全を守っていくとコメントしています。クラトムはMitragyna speciosa の俗称で東南アジア諸国、特にタイ、マレーシア、インドネシア、パプアニューギニア産の薬草とされているが、クラトムは呼吸機能の降下、吐き気、減量、便秘などを引き起こし、麻薬および覚せい剤のような効果を有し、離脱症状には敵意、攻撃性、過度の流涙、筋肉や骨のギクシャクした動きや四肢運動の痛みなどを引き起こすとされています。2014年にFDAは輸入警告としてサプリメントやサプリメントの材料としてクラトムを拘留していくことを発表し、2016年1月にはレラクスプロ(RelaKzpro)の拘留を実施しました。

FDAは、製品が安全でない、または不正表示があるという理由で、食品やサプリメントの製品を拘留することができます。その後30日以内は、拘留した製品を市場に流通させないことができるので、その間に一層の強制措置、例えば差し押さえをするかどうかを判断します。

米国司法省は、クラトムは、サプリメントの材料として安全であるという合理的な保証することができる情報が不十分であるとし、イリノイ州北部地区連邦地方裁判所に訴状を提出しました。人体に重大なリスクが存在しないという十分な実証がないためクラトムを含む栄養補助食品は、FD&C法の下で安全であるとは言えないとしています。

また、FDAは消費者に対しクラトムを含む製品を摂取しないよう警告しています。ヘルスケア従事者や消費者は、FDAにクラトムを含む製品に関連する有害事象を全て報告する必要があります。

2015年12月22日

FDAがサプリメント監督のためのオフィスを新たに設立

FDAは2015年12月21日にサプリメント監督のためののオフィス、ODSP(Office of Dietary Supplement Program)の設立を発表しました。それまではサプリメントはOffice of Nutrition Labeling and Dietary Supplements(栄養表示およびサプリメントのオフィス)の一部で管理されていましたが、サプリメント業界は過去20年間大きく成長し60億ドルから350億ドルの業界となり、コンプライアンスなど規制を更に特化していく必要があるとした背景があります。

FDAは「急速に拡大するサプリメント業界をもっと有効に規制していくために、FDA機構内のサプリメント部門の重要性を高め、政府の資源や能力を十分に活用することを目的とする。また、ODSPの設立はサプリメントへの規制の適用がより特化されるため、業界各社は一層FDAの規制に違反がないように準備周到に対応することが必要となる。必ず、FDAに登録をしラベルに医薬品紛いの不適当な効能・クレームがないように徹底することが必要となる。」とコメントしています。

2015年11月6日

栄養素強化(fortification)ポリシー

イメージ2015年11月6日にFDAは栄養素強化(fortification)ポリシーに関するガイダンス文書を公表しました。 FDAは食品製造会社が栄養素を強化するため食品に栄養素を追加をすることができるとしています。

FDAの栄養素強化のポリシーそのものは1980年から変化はありませんが、この新しいガイダンスは製造会社がFDAのポリシーを明確に理解することができるようにQ&A方式でわかり易く説明したものです。

栄養素強化の例として、豆乳にカルシウムを加えることは、ミルクを飲むことのできない消費者にとってカルシウムという重要な栄養素を摂取するために合理的な事と言えます。

Q. 栄養素強化のポリシーが適用される栄養素
以下の重要栄養素全てを含みます。

Vitamin A, Vitamin C, Calcium, Iron, Vitamin D, Vitamin E, Vitamin K, Thiamin, Riboflavin, Niacin, Vitamin B6, Folate, Vitamin B12、Biotin、Pantothenic acid、Phosphorus, Iodine, Magnesium、Zinc、Selenium、Copper、Manganese、Chromium, Molybdenum, Chloride、Thiamin、Protein

Q. どのような食品に適用されるものか。
ヒトの消費用の全ての食品が適用対象です。サプリメント、動物用の食を目的としたものや乳幼児用のミルクには適用されません。

Q. FDAが栄養素追加するのが不適切とする食品は何か。

  • 生鮮野菜や果物
  • 畜肉、鶏肉、魚など
  • 砂糖
  • スナック(炭酸飲料を含む)
  • アルコール飲料

上記のような食品に栄養素添加をすると規制措置につながります。ビタミンを追加したキャンディーなどが警告レターの対象となっている例も見られます。

Q. 栄養素強化は任意か
FDAの規格(Standard of Identity)の要求事項でなければ、通常食品への栄養素の強化は任意とされます。FDAの規格は要件としての栄養素追加、または任意の栄養素追加として米国内で販売される際には順守されるべきものです。

(例)
  • シリアル用の小麦粉のエンリッチ (21 CFR 137.165);
  • ベーカリー製品のエンリッチ (21 CFR 136.115);
  • マカロニ用の小麦粉のエンリッチ(21 CFR 139.115);
  • マーガリンのビタミンA強化は義務付け、ビタミンD強化は任意 (21 CFR 166. 110)
  • ミルクのビタミンAとDの強化は任意 (21 CFR 131.110).

Q.ラベル表示はどのように行うか。
ラベル表示は、規格で定められている食品については栄養素追加されているかどうかをFDAの規定通りに明記する必要があります。

規格で定められていない食品については、"added," "enriched," "extra," "fortified," "more," and "plus"などの言葉を使用することができます。


関連記事詳細リンク

Guidance for Industry: Questions and Answers on FDA’s Fortification

2015年9月16日

ヒト消費用食物のための予防的コントロールの主な要件

2015年9月16日に、米国食品医薬品局(FDA)は、食品安全近代化法(FSMA)実現の一環としてヒト消費用の食物に係る予防的コントロールについての最終規則を発表しました。

食品安全計画
当規制が適用される食品施設は、生物学的、化学的、および物理的な危険が発生する可能性を明確化し、それらのリスクが予防的コントロールを必要とするかどうかを判断し、記述した食品安全計画を作成する必要があります。また、食品施設は、これらのリスクの発生の最小化し、防止する予防的コントロールを確立する必要があります。予防的コントロールとは "プロセス、食物アレルゲン、および衛生上のコントロールだけでなく、サプライチェーンのコントロールやリコール計画も含む”とされています。

食品安全計画は予防的コントロールが一貫し有効であることをモニターし、検証する方法を含んでいる必要があります。また、食品安全計画はタイムリーで、効果的な問題対応策を含む必要があります。そして、対応策や是正措置は、記録され保持されなければなりません。

モニタリングや検証が行われるべき頻度はケースバイケースで、当該食品施設にとって適切に設定されなければなりません。

サプライヤーの管理
食品施設が食品の安全性を確保するためには、原材料や他成分を受け入れる前に、サプライヤーがどのようにリスクを予防、コントロールしているかを把握し、サプライヤーを承認し、承認されたサプライヤーのみから原材料や他成分を調達する必要があります。

食品施設は、サプライヤーを承認する際に、食品製造プロセスの危険分析を実施し、サプライヤーが危険をどのように予防、コントロールしているか評価しなければなりません。食品施設はサプライヤーのリスクの予防やコントロールについてのパフォーマンスを評価する必要があります。

従業員の資格
当規制が適用される食品施設の経営者は、製造、プロセス、包装、保存に携わる全ての従業員が必要な教育、訓練や経験を持っており、食品衛生、食品安全、健康と衛生の規則についての訓練を受けていることを確認しなければなりません。

当規制が適用される食品施設
食品施設としてFDAに登録する必要がある全ての企業は、免除対象に含まれない限り、FDAの規制の対象となります。

免除対象:
  • 非常に小さい企業(年間総売上高 百万ドル以下)
  • 水産物HACCP要件の対象企業
  • 生ジュースHACCP要件の対象企業
  • 「低酸性缶詰食品」要件の対象企業

コンプライアンス日付
ほとんどの食品施設は、最終規則発表の一年後までいFDA食品安全のための予防的コントロール規制に準拠する必要があります。コンプライアンス日付は以下のとおりです。

  • 非常に小さい企業(年間総売上高 $1,000,000以下): 2018年9月
  • 低温殺菌牛乳の条例の対象事業:2018年9月
  • 中小企業(未満の500のフルタイム換算従業員と企業):2017年9月
  • 他のすべての事業会社: 2016年9月

詳細リンク:
http://www.fda.gov/Food/GuidanceRegulation/FSMA/default.htm

2015年7月24日

イメージラベル改定案への補足規制案

FDAは2014年2月に発表したラベル改定案の補足的規則案として、以下2点の変更点を発表。ラベルの改定についての最終決定予定は 2016年の3月が見込まれる。

  • 原案では添加糖分の表示については、一日摂取量の何パーセントに当たるかを栄養分析表に記載する必要はなかったが今回の変更案により記載が必要となる。一日摂取量の添加糖分は一日総摂取カロリーの10%以下にするというガイドラインに基づくもの。
  • 栄養分析表の説明が消費者にとって更に解かり易いように現行の文章からの変更案。


現行:
“Percent Daily Values are based on a 2,000 calorie diet. Your Daily Value may be higher or lower depending on your calorie needs”

変更案:
“Percent Daily Value (%DV) tells you how much a nutrient in a serving of food contributes to a daily diet. 2,000 calories a day is used for general nutrition advice.”

2015年7月6日

レストランチェーンと自動販売機のラベルの義務化-準拠期日の延長

FDAは2014年12月1日にレストランや自動販売機で販売する食品についてもカロリー等の栄養情報を明確にすることを義務付けるルールを発表したが、同規制の準拠期日を当初案の2015年12月1日から一年延長し2016年12月1日にすることを発表。レストラン業界など業界団体からソフトウェアの開発や従業員のトレーニングに時間が掛かっている問題が主張され、またFDA側からの正式なガイダンスもまだ公表されていないことなどが理由とみられる。

2015年6月16日

FDAは部分水素添加油の原則禁止に3年の猶予

FDAは、トランス脂肪酸の主要な起源とされる部分水素添加油(PHO)について、GRAS(一般的に安全と認識される物質)とは言えないとして、2018年6月以降、食品に加えることを原則禁止すると発表した。主に大豆油などの液状油に対して部分水素添加を行うことによってマーガリンのような固形油としたり、酸化安定性の高い液状油としたりすることが出来る一方で、心臓疾患のリスクを高めるとされるトランス脂肪酸の発生源となるため2013年11月の仮決定から可否について活発に議論された。

イメージPHOは、マーガリン以外にも、デザートや電子レンジ用ポップコーン、冷凍ピザ、コーヒークリーマ―などその有用性ゆえに多くの食品製造会社により100年以上製造、使用されてきておりGRASリストにも長年に亘り含まれてきた。近年はトランス脂肪酸について安全性が問題視されてきており、2006年にはFDAが食品の含有量表示にトランス脂肪酸の量を記載するよう義務付けられ、2013年にPHOの規制案が公表されていた。この流れを受けて大手食品メーカーは自主的に代替原材料の開発など段階的にPHOの使用を減らしてきている。米国では一人当たりのトランス脂肪酸の消費量は2003年の4.6グラムから2012年は1.0グラム程度と大幅に減少しているが、この動きを更に徹底するのが狙い。FDAではトランス脂肪酸消費量の一層の減少により年間20,000人の心臓発作の減少、そして予防可能な心臓病による死亡者を年間7,000人減らすことができるとしている。

2015年3月20日

遺伝子組み換え(GMO)食品

FDAはオカナガンのスペシアリティフルーツ社の遺伝子組み換えをしているリンゴ2種類とJRシンプロット社の遺伝子組み換えをしている6種類のジャガイモについての評価結果を発表しました。オカナガンのリンゴは切り口などの褐変の原因となる酵素レベルを低下させたもの、またJRシンプロットは黒色のスポットの発生原因の酵素を減少させ更にアクリルアミド(ネズミの試験で発ガン性があるという結果がでている物質)を減少させたジャガイモを生成。 2015年3月20日に、FDAはこれらの食品は、従来の品種と安全性と栄養面で同等であると結論付けました。

イメージ遺伝子工学とはバイオテクノロジーとも呼ばれ、科学者によって食物の形質や特性を変更するために使用される方法を指します。
FDAによると1990年代から遺伝子組換えをした植物はフードサプライに入っており、適用される安全基準は従来の食品のものと同様です。
FDAは遺伝子組み換え食品の安全性を確認するために、任意でバイオテクノロジー協議プロセスを提供しています。同協議のプロセスは、従来の品種との比較上、分子の変化や栄養組成物の性質についての情報を会社がFDAに提出しレビューしてもらうものです。
FDAはこれまでの約166のバイオテクノロジー協議を完了し、遺伝子組み換え食品は、従来の食品との比較上一般的に栄養価は同様であり、アレルギー性又は毒性反応についてのリスクは大きくないということがわかっています。具体的な例は以下のリンクをご参照のこと。
http://goo.gl/QJ3vbq

現在、FDAでは食品製造業者に対し遺伝子組み換えの原材料を使用しているか否か製品ラベルに記載することを義務付けていませんが、消費者団体からの嘆願書により遺伝子組み換え食品に対する表示義務を検討中です。現状は自主的にラベルにその情報を含むことは可能です。
2001年に、FDAは遺伝子組み換えされた食品の製造業者のための任意のラベリングガイダンスを公表しました。ここには用語の定義とともに、遺伝子組み換えをしている食品を含む場合と含まない場合について、それぞれの適切な表現について詳しく説明があります。
http://www.fda.gov/Food/GuidanceRegulation/GuidanceDocumentsRegulatoryInformation/ucm059098.htm

当ガイダンスでは遺伝子組み換えされた食品が、従来の品種のものと著しく異なる場合は新しい食物として名前を変更する必要がある。また、食品が従来の品種と著しく異なる栄養特性を持っている場合はラベルで違いを明確化するべき、更に消費者が食品の名称からは期待できないアレルゲンが含まれている場合は、そのアレルゲンの存在をラベルにて開示するなどがポイントとなっています。

消費者は遺伝子組み換え、または遺伝子工学という言葉より、バイオテクノロジーという言葉を好んでいるとみられ、また遺伝子組み換えの目的(栄養価を高めるためか、耐変色性か)に興味を持っているようです。そのため、遺伝子組み換えされた食品を識別するための言葉は例えば次のようになります。「この製品は、害虫に対する抵抗性を高めるためにバイオテクノロジーを用いて開発されたトウモロコシを原材料として使用しています。」
またFDAは、食品中に栄養価値の面で改善された遺伝子組み換えの原材料が少量だけ含まれている場合には、食品全体の栄養価値が改善されているような記述をすることは誤解を招く可能性がある、として警告しています。

2015年3月17日

カインド社向け警告書発行

FDAは、カインド社に対し以下製品のラベルやウェブサイトでの宣伝文言が食品ラベルの規制に違反しているという内容の警告書を発行し、是正処置を15日以内にFDA向けに提出するように通知しました。
警告書によると、ラベルには「健康で美味しく、便利で健康的」と記載されているが以下の製品のいずれもFDAの定める「健康的」の基準を満たしていないことをはじめ様々な問題点を指摘しています。
1) KINDフルーツ & ナッツアーモンド & アプリコット
2) KINDフルーツ & ナッツアーモンド & ココナッツ
3) KINDプラスピーナッツバターダークチョコレート + タンパク質
4) KINDプラスダークチョコレートチェリーカシュー + 抗酸化物質

製品のラベル表示に「健康的」や関連する文言を使用するためには、通常消費リファレンス量(RACC)当たりの飽和脂肪含有量が1グラム以下、そして飽和脂肪からのカロリーが全体の15%以下であることが要件となっています。上記の製品は、飽和脂肪の含有量が2.5グラムから5グラムであり、更にRACC 40グラム当たりの飽和脂肪含有量は上記の2要件の両方とも超えているとしています。

参照製品名の3)と4)の「+」(プラス)の表示について、FDAによると1日当たりの推奨摂取量の少なくとも10パーセント以上含まれていることが必要であるが満たされていないと指摘しいます。

また、「抗酸化物質に富んだ」と記載するには、抗酸化活性を有する特定の栄養素がのFDAのリファレンス一日摂取量(RDI)の少なくとも20%含まれている必要があるが、カインドの製品は、ビタミンEのはRDIの15%しか含まれていないとしています。 同警告書では他のラベル上の問題を細かく指摘していますが、警告書のリンクは以下の通りです。
http://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/ucm440942.htm

2015年3月10日

ダンキンドーナツ 粉砂糖レシピから二酸化チタンを除去することを発表

ドーナツ会社ダンキンドーナツは今後パウダーシュガーのレシピに増白剤の二酸化チタンを使用しないことを発表しました。これは2013年に環境保護団体により行われたラボテストの結果、ダンキンドーナツのパウダーシュガーに二酸化チタンのナノ粒子が発見されたと言われたことを受けたものです。2014年に同社は代替レシピを開発し2015年3月に今後はパウダーシュガーのレシピに二酸化チタンを使用しないと公表するに至ったものです。

イメージ 環境保護団体によるとナノ粒子は、細胞、組織および器官に入り身体に損傷を引き起こす可能性が高いとしています。一方、二酸化チタンは日焼け止めをはじめ化粧品に一般的、且つ広範に使用されていますが、カリフォルニア州安全化粧品制度では癌を引き起こす可能性のある物質として原材料として使用する場合には届出を義務付けています。

FDAによる規制では、食品に二酸化チタンを使用することに対しては構成比が全体の1%以下であることを定めていますが以下の制限を準拠していれば使用禁止ではありません。
http://www.accessdata.fda.gov/scripts/cdrh/cfdocs/cfCFR/CFRSearch.cfm?fr=73.575

2014年12月9日

食品ラベル変更の一律コンプライアンス適用日程

FDAは2015年と2016年に発表される食品ラベル変更についての一律コンプライアンス適用日を2018年の1月1日と発表。2014年2月27日発表のFDA栄養分析ラベルの変更案を始めとしてラベル表示の変更が予想されるが、食品会社への経済的影響を考慮し新規制への移行に十分に時間をとる動き。

2014年12月1日

レストランチェーンと自動販売機のラベルの義務化

イメージFDAは、レストランと自動販売機で購入する食品についてもカロリー等の栄養情報が消費者に明確にわかるようにすることを義務付ける最終ルールを発表。2010年医療保険制度改革の一環として、消費者に摂取する食品の栄養情報を認識させることを目的にしている。FDAはアメリカではカロリーの約1/3が家の外で摂取されているとしており、また肥満と分類されるアメリカ人は、外食の際に家での食事に比べ一食当たり100カロリー以上余分に消費しているとしている。

最終規制が適用されるレストランチェーン*の対象は以下の通り。
1. 20以上のロケーションにて展開
2. 同じ名前で運営
3. 実質的に同じメニューアイテム
*レストランとはカフェ、ベーカリー、コーヒーショップ、デリカテッセン、アイスクリームショップ、お持ち帰り用サンドイッチの店、コンビニ、映画館、ボーリング場、遊園地なども含む。

メニューやメニューボードにメニュー名称と価格に隣接してカロリーを明確に表示することが義務づけられることになる。セットメニューやアルコール、セルフサービスのものについても同様の扱い。例外扱いとなるものは、一時的なメニュー、その日のスペシャル、ケチャップやマヨネーズ等の調味料。表示の際に、“一日当たり2,000カロリーを基準としていますが必要カロリーは個人によって異なります。”と表示し、メニュー毎にカロリー以外の以下の栄養素につき記載したものも準備し消費者からリクエストがあった際に提示できるよう準備する事が義務付けられている。また、これらの情報がリクエストによって閲覧できることをメニューやメニューボードに書いておくことも必要。

  • カロリーと脂肪からのカロリー
  • 総脂肪、飽和脂肪、およびトランス脂肪
  • コレステロール
  • 塩分
  • 総炭水化物
  • 食物繊維
  • 糖分
  • タンパク質

同規制の準拠期日は2015年12月1日。

イメージ一方、自動販売機については20以上の自動販売機を運営している場合、一食当たりのカロリーを製品に隣接している場所(自販機の内部)や選択ボタン(自販機の内部)、または製品そのものに記載することが義務付。どちらの記載方法でも表示は購入前に明確に見えるため字のサイズや色遣いに注意することが必要。

同規制の準拠期日は2016年の12月1日。

2014年10月15日

Partially Hydrogenated Oil (PHO=部分的水素添加油脂)の使用禁止案

2013年11月7日にFDAは、食品へのトランス脂肪の使用を禁止する方向で動いているという事を発表しました。本件に関するパブリックコメントの締め切りは2014年1月7日でしたが、業界団体などから十分なテスト結果を出すために時間が必要であるとし、3月8日までに締め切りが延長となりました。
(過去の関連記事はこちら

2014年10月15日時点、本件に関するFDAからの追加発表等は行なわれていませんが、パブリックコメントを参照すると食品業界からの立場と医療業界からの立場に大きく分かれ、医療業界は健康上の問題としてGRAS(一般的に安全と認識される物質のリスト)から外す案に同意、一方食品業界はPHOの全面禁止ではなく使用分量の削減等の代替案を挙げています。大手食品会社のネッスル、コンアグラ、ジェネラルミルズ等は一食分当たりのトランス脂肪の量を0.2g以下にする、そして現在一食分あたりトランス脂肪の量を現在0.5g以下の場合0gと記載する規則を0.2g以下にすることによりトランス脂肪の摂取量を減らすという代替案を出しています。そしてPHO の使用は製造上必要な最小限の微量であれば、食品着色料、フレーバー、スパイス、加工助剤と同様使用可、とする案を出しています。

食料品製造協会(Grocery Manufacturing Association)は加工上、PHOが必要で最終製品に残存する量は微量であり、全面使用禁止よりラベルに関する規則を変えるほうが結果的にトランス脂肪の摂取量を減らすのにもっと現実的で効果的としています。

全国菓子業界(National Confectioners Association)はケーキ、アイスクリーム、トッピング、マーガリン、コーヒークリーマー、ガムなど様々なものに少しずつ入っており、製造原材料や加工助剤に必ずと言ってよいほど入っている。全ての原材料につきPHO使用を全面禁止というのは製造方法上の悪夢、業務や製造の継続ができない。また米国以外でPHOの全面禁止の国はないため、輸入食品や原材料のリコールなどが起こり製造業務の中断を意味する、としています。

一方スナック食品協会ではトランス脂肪が少ない新PHOが開発されえおりそれであればトランス脂肪が少ないので代替材料として使用可なのではないか、との意見を出しています。

このように業界側は製造上最低必要量の使用を許容しPHOの使用全面禁止については反対しており引き続きFDAからの発表をモニターしていく必要があります。

2014年10月2日

FDAインスペクションの結果公表

FDAは施設向けインスペクションの結果と執行について分かり易い形での一般公開を始めました。Data Dashboardと呼ばれるもので2009年から2013年にかけてのデータが閲覧可であり今後年二回にアップデートされていきます。以前もある程度は同様の結果を見ることはできましたが本システムではグラフで分かり易くまとめられています。
http://govdashboard.fda.gov/

Food Safety and Applied Nutrition (食品安全応用栄養=CFSAN)、Center of Drug Evaluation and Research (医薬品評価研究センター=CDER)等、FDAの6センターが行ったインスペクションの結果を以下の3つのカテゴリーに分別しています。

  • Official Action Indicated (OAI) -重要な問題点の発覚、是正措置要。
  • Voluntary Action Indicated (VAI) - 問題点はあるものの重大ではない。
  • No Action Indicated (NAI) - 特に是正措置を要する問題無し。
国別にもFDAの各センターが行ったインスペクション結果が公開されており過去5年間、米国内では82,000近く、カナダが782、中国が780、インドが692、ドイツが618、イタリアが461、日本とイギリスが431件インスペクションが行われその結果がまとめられています。

2011年からFDAは食品安全近代化法 (FSMA=Food Safety Modernization Act) 推進の一環として食品製造関連施設のインスペクションを強化させているのはご周知の通りですが。米国内の施設についてはハイリスクの施設は3年毎、ハイリスクでないところについても5年に一回はインスぺクトすることが義務付けられています。 海外の施設に対しても益々インスペクションを増強し安全性に関する事故・問題が起こる前に対処することが求められています。

FDAのインスペクションは初回は無料ですが安全性に係わる重大な問題が発覚し再インスペクションを要する場合については有料となります。FDA側でスペクションの準備、実際に再インスペクションを行う時間、移動にかかる時間などが含まれ 費用が嵩みますので(米国内で時間当たり $217、国外では$305)再インスペクションや業務の中断を避けるためにも十分な準備が必要です。

2014年8月5日

グルテン-フリー("gluten-free")ラベル表示の定義

2014年8月5日付で一年前に公表された通りに"gluten-free" と記載する場合グルテンの含有量は20ppm (parts per million) 以下であることが正式に義務付けられました。2013年8月にFDAは"グルテンフリー"とラベルに記載できる定義の最終版の詳細を公表しましたが、連邦レベルで決定、公表されてから一年後 同定義が義務付けられ遵守できていない場合は規制上の措置が取られます。ケーキ、パン、シリアル、パスタなどに含まれるグルテンの摂取はセリアック病を持つ消費者にとって生命にかかわる重大な事項であるため、この規則はパッケージで小売店で販売される食品は勿論、レストランなどでも"gluten-free"と記載する際にも同様に適用されます。

2014年7月

濃縮カフェインパウダー

ネット上などで濃縮カフェインパウダー(100%カフェイン)を購入し摂取したティーンエージャーが死亡した事件があったことを受け、FDA では消費者に濃縮カフェインパウダーを摂取しないことを呼び掛けています。一般家庭で使用される計量スプーンなどで測って取得すると大変危険な量を摂取することになり深刻な健康上の問題となる可能性があります。小さじ一杯に含まれるカフェインの量がほぼコーヒー25杯分に含まれるカフェインの量と同等でありカフェイン中毒の症状として、心臓の急速または不安定な動悸を促し、嘔吐、下痢、昏迷、発作や死に至ることもあります。カフェインを摂取する消費者はこのような潜在的なリスクの深刻さを知り、また保護者は若年層がこのような刺激物に興味を持つことを認識し十分に注意することを呼び掛けています。

2014年2月27日

FDA栄養分析ラベルの変更案発表

食生活と慢性疾病に関連性があることは様々な研究により明確であり、依然として減る傾向のみられない肥満や心臓病を減らすことを目的にFDAは栄養分析ラベルに変更を加える方向であることを発表しました。

FDAラベル表示の変更の意図は、消費者が食生活をする上で、添加砂糖、油脂の種類、塩分摂取量、そして摂取カロリーについて注意を払い肥満や心臓病の原因を減少させることです。変更の中心となるポイントはカロリーや一食分の量で、文字サイズを大きくし太字にすること、その他添加糖分の記載も新たに義務付けらることなります。米国人の食生活では平均16%のカロリーが添加糖分によるものと推定されています。

ラベルを参考に血圧に懸念のある消費者はSodiumとPotassiumの摂取量を、骨の健康に懸念のある消費者はカルシウムとビタミンDを、心臓病にはSodiumと脂肪の含有量を特に気をつけて消費量を調節する判断材料となります。今回のラベル変更案の要点は以下の通りです。

- 一食分のカロリーの数字をもっと大きく見易くする。
- 一食分の量をもっと現実に近いものに変更(一食分としてどれだけの量を食べるべき、ではなくもっと現実的にどれだけ食べるのかをベースにする。)
- 一日分摂取量のパーセンテージを右側ではなく、左側に記入する。
- 添加糖分を別表示
- 脂肪の種類を明記
- Vitamin D(健全な骨目的)とPotassium(高血圧予防目的)を新たに表示項目として加える。

発表後90日間でパブリックコメントを集め、その後実際にどのように変化するか決まるのが一年後、その後、実際の変更には更に2年ぐらいの期間がかかるものと推測されます。

2014年1月3日

Partially Hydrogenated Oil (PHO=部分的水素添加油脂)の使用禁止案

当初、本件に関するパブリックコメントの締め切りは2014年1月7日でしたが、業界団体などから十分なテスト結果を出すために時間が必要であるとし、3月8日までに締め切りが延長となりました。

2013年11月7日にFDAは、食品へのトランス脂肪の使用を禁止する方向で動いているという事を発表しました。Partially hydrogenated oils (PHOs)はトランス脂肪を含んでおり、クラッカー、クッキー、スナック菓子、冷凍ピザ、野菜ショートニングなど米国で加工食品に広く一般的な原材料として使用されています。食品の賞味期限と風味の安定を目的に1950年代から一般的に使用されていますが、長年に亘る研究の結果、トランス脂肪はLDLコレステロールを増加させ動脈の内側にプラークを蓄積させ、心臓発作を引き起こす可能性のある環状動脈心臓病に直接関連性が高いことがわかってきました。

上記の公衆衛生上の懸念に対応するため、トランス脂肪の使用量を減少させることを目的に1999年FDAはラベルの栄養成分表にトランス脂肪の量を記載するように提案、2006年には義務付けましたが、現在でもトランス脂肪が含まれている食品が大量に出回っているのが実情です。CDC(Center of Disease Control=疾病管理予防センター)では米国の食品供給におけるトランス脂肪の一層の減少は毎年心臓病による死亡数7,000人、心臓発作の数を20,000減少することが可能と推定しています。FDAは予備決定としてPHOをGRAS(Generally Recognized As Safe=一般的に安全と認識されている)物質のリストから外すという内容の通知を連邦官報で行ないました。この予備決定が確定した場合は、PHOを米国で合法的に販売するためにはFDAの市販前承認が必要となってきます。市販前承認では各製造会社がPHO、またはPHOを含む食品が安全であると証明しなければいけないというハードルがでてきます。

一方現実問題として長年に亘りGRAS食品成分として広く使用されてきている背景上、FDAがPHOをGRASでないと決定した場合は徐々に米国の食品供給におけるPHOの使用を廃止していくための方法を確立していく必要があります。本件について、締め切りを2014年1月7日に、FDAは業界や専門家、その他一般にパブリックコメントを求めていました。2014年4月30日時点では本件に関するFDAからの追加発表等は行なわれていません。

2013年8月2日

グルテン-フリー("gluten-free")ラベル表示について

FDAは"グルテンフリー"とラベルに記載できる定義の最終版を公表しました。 ケーキ、パン、シリアル、パスタなどに含まれるグルテンの摂取はセリアック病**を持つ消費者にとって生命にかかわる重大な事です。そのためグルテンの表示はセリアック病を持つ消費者にとって非常に重要な情報であるにもかかわらず、これまでグルテンについてのラベル表示は連邦レベルでの基準や定義がなく、一般的に"gluten-free"の表示 は "without gluten" "free of gluten" "no gluten" と全く同等とみなされてきました。

今回連邦レベルで決まった"gluten-free" の定義は、グルテンの含有量を20ppm (parts per million) 以下であることとしています。セリアック病を持つ消費者にとってこの水準以下の量であれば重大な影響をもたらさないとされる分量、そして国際的基準や他国の基準値とも同等のレベルです。現在“グルテンフリー“とラベルのついている食品の推定5%はグルテンが20ppm以上が含まれていると推測されています。


FDAは20 ppm以下のグルテンを許容すると共に、以下の食物については"gluten-free"とラベルに記載することを許可しています。本質的にグルテンの入っていないもの、例えば果物、野菜、卵や水など。本規制は8月5日付けで施行されますが、食品会社は一年以内に対応することが義務付けられます。多くの食品は既にこの規制を遵守しているものと推測されていますが一年後に遵守されていない場合は不正表示として規制措置の対象となります。


*グルテンとは
小麦、ライ麦、大麦、これら穀物の雑種で自然に発生するタンパク質を意味する。

**セリアック病
米国では300万人もの人がセリアック病を持っていると言われていますが身体の自然な防御システムがグルテンに反応するとき、小腸の粘膜が攻撃されることによって起こるものです。健康な腸のライニングがなければ、体は必要な栄養素を吸収することはできません。そのため成長の遅延、栄養不足、貧血、骨粗しょう症などの疾患につながる可能性があります。

2013年7月26日

食品輸入に対する規制強化

FDAは食品安全近代化法 (FSMA=Food Safety Modernization Act) 推進の一環として、輸入食品の安全性の一層の強化のためのプロポーザルを公表しました。外国で製造された食品が米国に輸入される際、認定機関により安全性の検査が必要になるというもので、原案はフローチャートも複雑で時間面にも費用面でも、中小企業によっては大きな負担となってくると予想される内容です。

イメージ現在、FDAは関連業界、企業や専門家からのヒアリング中で最終規制は2015年6月30日頃決定の見込みです。これは、外国サプライヤー認定プログラム(FSVP=Foreign Supplier Verification Program)と暫定的に呼ばれるもので、食品輸入の際に認定機関による検査が行なわれうようになるというものです。食品といってもカテゴリーも品数も非常な数のため全ての製品に対して認定機関による検査を行われるのは現実的ではなく、輸入業者が各食品の製造過程で、危険重要管理点(HACCP=Hazard Analysis Critical Control Point)いわゆる現在魚類や生ジュースの製造に対してて義務づけられている分析作業や社内記録を基準判断として用い、必要と判断される製品に対してのみ認定機関による検査を行うものと考慮されます。

輸入業者は、1) 外国食品会社やその製品がFDAのコンプライアンス関係で現状問題がないか、2) 危険が発生しうる可能性や問題が発生した場合の深刻度を勘案した上で、認定機関による検査を実施、その結果を社内記録として保管することになります。

また、FDAが米国と安全基準が同等とする国の企業で、当企業もFDAのコンプライアンス関係で良好なステータスを保持している場合、または、売り上げが50万ドル以下の零細企業、サプリメント企業向けには当規則が緩和されて適用される可能性があります。

既にHACCPの対象となっている企業、個人的消費を目的としている食品、アルコール類、再輸出目的のもの、リサーチや評価目的の食品などは除外されます。

最終ルールが決まり公表されてから60日後に規則が有効となり、それから18ヶ月の猶予期間が見込まれます。FDAもこのプログラム導入には時間もコストもかかることを理解しており準備期間を十分に設けている他 既にHACCP等の対象となっている会社には2重の規則のコンプライアンスの負担にならないよう配慮があるとされています。

原文詳細は以下のウェブサイトをご参照
http://www.gpo.gov/fdsys/pkg/FR-2013-07-29/pdf/2013-17993.pdf

2013年4月8日

遺伝子工学により開発された原材料使用の際のラベル表示義務付けについて

FDAは遺伝子工学により開発された原材料使用のラベル表示義務付けについて市民請願を受け現在協議検討中。今までも遺伝子組み換え植物の原材料使用の場合、ラベル記載を義務付けるべきという内容の問い合わせを数多く受けています。

FDAは消費者が食品が遺伝子工学を用いて開発された原材料が使用されているかどうかに強い関心を抱いていることを十分認識しており、現状、遺伝子工学由来の食品であるか否かを自主的に表示することについて支持しています。実際食品メーカーの中では、遺伝子工学により開発されたものかどうかを任意表示している例もあります。

イメージFDAの役割は、適切なラベル記載の安全な食品が流通され、その他規制も遵守していることを確認することであり、食品が遺伝子組換えの植物であるないに関わらず、同様の要件を満たす必要があるというのがFDAの基本的スタンス。

適切なラベル表示は食品業界にとって重要事項の一つであり、この点についてもFDAの今後の動きを注意する必要があります。

遺伝子組み換え植物の大半はトウモロコシ油、カノーラ油、ダイズ、ワタ、主に他の食品に使用される成分を製造するために使用される。スープ、ソース、コーンスターチ、汎用甘味料としてのコーンシロップ、及び綿実油、マヨネーズ、サラダドレッシング、シリアル、パン、スナック食品中の大豆油等。

2013年3月

ビスフェノールA(BPA)について

ビスフェノールA(BPA)は1960年代から多くの硬質プラスチックボトルや金属系の食品と飲料缶に広く使用されてきている化学物質。

FDAの現在のスタンスは、BPAは非常に低レベルであれば安全、この評価は、今まで行われてきた研究や多くの科学者のコメントに基づくものです。確かに標準的な毒性試験の結果は現状の"低レベルであればBPAは安全である"ということを十分裏付けているといえます。しかし、新たなアプローチによる微妙な影響度をテストするため、国立衛生研究所(National Institutes of Health=NIH)の国家毒性プログラムとFDAによる最近の研究の結果は、胎児、乳幼児、および幼児の、脳、行動、前立腺へのBPAの潜在的な影響にある程度の懸念があるというものです。このためBPAの毒性研究のためFDAのナショナルセンターは、国家毒性プログラムと協働で、BPAの潜在的リスクを更に明確にするための詳細な研究を行っています。消費者団体はBPAのリスクから消費者を守るため、食品供給の上で、FDAがBPA使用に対する規制を行うよう働きかけており、食品・包装業界にとっては、特に今後の動きが注目されます。

暫定的にFDAは食糧供給過程でのBPAのエクスポージャーを低減するために以下のような合理的な措置を取っています。

  • 米国販売用のBPA含有の哺乳瓶や乳児用カップの生産停止する業界の行動を支援
  • 粉ミルク缶のライニングのためのBPAの代替品の開発の促進
  • 他の食品については、缶のライニングにBPA代替品の使用や、BPAレベルを最小限に抑えるための努力を支援
  • BPAの規制の枠組み作成への移行支援
  • BPAを取り巻く科学に関する積極的なパブリックコメントや外部からの情報収集
  • 乳児用粉ミルクや食事の準備に関するBPAのエクスポージャーを減らすための保健社会福祉省(Department of Health and Human Services)からの勧告の支持

2013年1月

2012年の食品安全近代化法(FSMA)の導入について

2011年1月に、米国食品医薬品局(FDA)が食品安全近代化法(FSMA)の導入により食品の安全性への取り組みを大幅に改定することが決議されました。2012年もFDAは引き続きFSMAの導入を実施しました。これは過去70年の米国の食品の安全上最も大幅且つ重要な改定です。 焦点は"事故や問題があった場合の対処"から"予防策"へのスタンスの変化というポイントです。FSMAは、食品の製造業者、梱包者やエージェントの役割や規定、新しい要件について幅広く解説しています。2012年に導入された重要な変更のいくつかは以下の通りです。


イメージ

海外の食品設備検査の充実

米国への食品輸入は毎年大幅増加傾向にあり、食中毒など問題も増え続ける傾向にあります。FDAは2011年度に、約1,000に上る外国の食品施設を検査しましたが、FSMAにより今後海外の食品施設の検査を大幅に強化する方向性を明確化しました。

食品施設登録のメールアドレス

FDAは、食品・飲料業界とのコミュニケーションを強化する一環として、食品施設の登録に連絡先の電子メールアドレスの記載を義務付けました。電子メールアドレスがFDAのリストに含まれていない企業はFDAからの重要な通信を受けられないことになりますので注意が必要です。また、食品施設登録は隔年に登録更新することが義務付けられました。

FDAによる社内資料のアクセス

人体や動物の健康へ重篤な有害影響を与える可能性がありうる場合、FSMAによりFDAの社内資料へのアクセスが許可されることになりました。

FDAによる各国との安全性のための協力

FDAは食品安全性のため中国と緊密に協力することに合意、またニュージーランドの食品安全システムが米国に匹敵すると認識しました。ニュージーランドは米国と匹敵する食品安全システムを有する国として認識された第一号となりました。この諸外国との食品安全性の比較評価システムはInternational Comparability Assessment Tool (ICAT)と呼ばれるもので、食品安全に関する関係法令や検査等を含む包括的なシステムです。


Go to Top